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マルチスライスCTを利用した大腸がん検診

国立がんセンター、マルチスライスCTを利用した大腸がん検診を今秋開始
国立がんセンターがん予防・検診研究センターは、今秋にもマルチスライスCTを利用した大腸がん検診を開始する計画だ。
同センター総合検診室長の飯沼元氏がこのほど明らかにした。
 
国立がんセンターが計画している大腸がん検診は、マルチスライスCTで得た画像データをコンピューターで三次元化し、病変部位を検出するというもの。
「内視鏡検査には腸に穴が開く(腸穿孔)リスクが伴い、また、検査精度は内視鏡検査を行う医師の技量に依存するが、CT検査の場合はそのようなリスクも無く、医師の技量に依存せずに病変部位を検出できる利点がある」と飯沼氏。
また、検査費用も、内視鏡検査に比べて2分の1以下と安くできるという。
CTを用いた検査は、仮想内視鏡、もしくは「CTコロノグラフィ」と呼ばれている。
 
CTコロノグラフィは、欧米で、既に中程度の大きさの大腸ポリープの検出においては、内視鏡と同等の精度があると評価されており、大腸がん検診への利用が期待されている技術だ。
 
飯沼氏らは、同センターの検診の受診者を対象に、内視鏡検査とCTコロノグラフィの精度の比較などを行ってきている。
これまでの検討の結果、5mm以上のポリープであれば十分に検出できることを確認しているという。
 
加えて、日本人に多いと考えられている平らな表面型腫瘍(表面平坦型、表面冠凹型)を検出するための研究も進めている。
表面型腫瘍の検出については、「今後、システムの改良により診断できる可能性が見えてきている」と飯沼氏は語っている。

http://cancernavi.nikkeibp.co.jp/news/ct.html
出典 がんナビ
版権 日経BP社

<関連サイト>
大腸がん検診で注目度高まる---CTコロノグラフィ体験記
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/special/it/report/200905/510859.html

CTコロノグラフィとは
http://medicsight.co.jp/ct_colonography/ctc/01_whats_ctc.html



<番外編>
FDAが警告レベルを引き上げ
禁煙補助薬バレニクリンに自殺行動などの黒枠警告
米食品医薬品局(FDA)は、2009年7月1日、禁煙補助薬として日本でも使用されているバレニクリンと、日本では未承認のブプロピオンについて、使用中の患者に自殺行動を含む重篤な精神神経症状が現れる危険性があることを、新たに黒枠警告として示すよう、製薬会社に求めたと発表した。
FDAは同時に、製薬会社に患者向けの医薬品ガイド(Medication Guides)を作成するよう要求。
処方情報の警告の部分にも、同様の情報が追加される見込みだ。 

バレニクリンの米国における商品名はチャンティックス、日本ではチャンピックス。
ブプロピオンは、米国では禁煙補助薬(商品名ザイバン)および抗うつ薬・季節性情動障害治療薬(商品名ウエルブトリン)として販売されており、ジェネリック薬も存在する。
FDAはこれらすべてに対して、黒枠警告の追加を要求。
抗うつ薬として市販されているブプロピオンには、既に自殺行動に関する黒枠警告は記載されているが、今後、さらに情報が追加される予定だ。

バレニクリンについては、既にFDAが2008年5月に、自殺念慮、自殺企図、自殺完遂、行動の変化、興奮、抑うつ気分に関する警告を、処方情報と患者向け医薬品ガイドに追加するよう求めていた。
今回の黒枠警告は、これらについての警告レベルの引き上げを図ったもの。

FDAは、黒枠警告の追加に先立ち、Adverse Event Reporting Systemに報告された市販後の有害事象調査の結果と、臨床試験データ、研究論文を分析。
この結果、有害事象のリスクは小さいが、リスクは現実に存在するため、投与開始に当たって禁煙によって得られる利益と有害事象リスクのバランスを十分に勘案する必要がある、としている。

想定される有害事象は、行動の変化、敵意、興奮、抑うつ、自殺念慮と自殺行動、自殺企図など。多くの場合、症状はこれらの薬剤の使用を開始してから短時間のうちに現れ、使用を中止すれば消失する。
しかし、一部の患者では、薬剤の使用を中止しても症状が残るほか、使用中止後に症状が発現する患者もいるので、使用中止後も十分な監視が必要だ、とFDAは述べている。

なお、禁煙を試みる患者には、これら薬剤の使用の有無にかかわらず、ニコチン離脱症状としての抑うつや興奮、落ち着きのなさ、不安、睡眠障害などが起こり得る。
したがって、医師は、患者にニコチン離脱症状について説明した上で、バレニクリンまたはブプロピオンを処方し、これら薬剤を使用しているすべての患者について、精神神経症状の発現を監視しなければならない、とFDAは注意を促している。

さらに、統合失調症、双極性障害、大うつ病などの重症精神神経疾患の患者は、バレニクリンやブプロピオンの使用によって症状が悪化する危険性がある。
こうした患者については、禁煙補助薬を処方する前に、症状悪化リスクについて説明する必要がある。

FDAは今回、製薬会社に対し、精神疾患患者も含む集団を対象として、様々な禁煙治療が重症の精神神経症状を引き起こす頻度を調べる臨床試験の実施も要求している。

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/200907/511518.html
出典 NM online 2009.7.10
版権 日経BP社



<インフルエンザ関連サイト>

<b> <新型インフル>タミフル耐性、山口で国内2例目
山口県は17日、県内で新型インフルエンザ感染が確認された患者から、抗インフル薬「タミフル」に耐性を持つウイルスが検出されたと発表した。
耐性ウイルスの確認は、2日の大阪府内の患者に次いで国内2例目。遺伝子の突然変異によるもので感染力は弱いといい、患者は既に回復したという。
国立感染症研究所で耐性が確認された。
http://www.excite.co.jp/News/society/20090717/20090718M40.054.html
2009年7月17日 20時13分

<コメント>
タミフルは新型を含めインフルエンザに対して投与すれば必ず有効というわけではないのですから、どのようなケースで耐性が疑われ、そして実際に耐性が証明されるのか。
正直言って、いまだもって私にはよく分かりません。


<自遊時間>
来春の医学部入学定員、過去最多8855人
文部科学省は17日、全国の国公私立大の医学部の来年度の入学定員について、過去最多だった今春からさらに最大369人増員し、8855人とする計画を発表した。

医師不足に対応するため今後10年間、増員を続ける方針。
卒業後も一定期間は地域にとどまる条件を課すなどして医師偏在の解消を目指す。

塩谷文科相が17日午前、地域医療に関する関係閣僚会議で明らかにした。
増員の内訳は、
〈1〉各都道府県7人以内の「地域医療枠」(最大329人)
〈2〉各大学3人を上限に、臨床現場には出ない研究医を養成する「研究枠」(同10人)
〈3〉併設の歯学部で定員を減らした場合に医学部の増員を認める「歯学代替枠」(同30人)
--の計369人。

地域医療枠は、勤務地を一定期間限定した入学枠を設ける大学などが対象。
従来は、都道府県が地元大学だけを対象に割り振り先や人数を決めていたが、今回は、ほかの地域にある大学から派遣された医師も地域医療を支えている実態を踏まえ、7人のうち2人までは別の都道府県にある大学にも割り振れるようにした。

研究枠は、臨床医不足の余波で再生医療など最先端の研究を担う研究医が不足していることに対応する初めての措置。

文科省は再来年度以降も今回の増員幅を維持した上で、必要に応じさらなる上乗せも検討する。

出典 読売新聞 2009.7.17
版権 読売新聞社


<コメント>
臨床現場には出ない研究医を養成する「研究枠」
「歯学代替枠」
別の都道府県にある大学にも割り振れるようにした
・・・
こういった事態に陥った原因(施策の間違い)を検討しないまま、こういったなりふり構わずの新しい案を打ち出すのは現政権と同じです。
どの案も茶番で、「泥縄的」であることに多くの医師はあきれています。

法曹界では司法試験の定員増で質の低下がみられ混乱しています。
医療報酬を削りながら医師を増やす。
今後質の低下が起こるのは明々白々です。

文科省の「ゆとり教育」も迷走しました。
しかし何の「総括」がありません。


施策を誤るのは仕方がないかも知れません。
しかし失敗の多くは現場の意見に耳を傾けないことに起因しています。
○○諮問委員会の構成員は有識者かも知れませんが、現場を知らない人たちです。

スーパーの客のことが一番わかるのは社長ではなくパートのレジのおばさんです。
この意見を汲み上げれないスーパーは発展しません。
by wellfrog3 | 2009-07-18 00:15 | 消化器科
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