2009年 03月 31日 ( 1 )

糖尿病治療薬と心血管系疾患リスク

FDA/糖尿病治療薬への明示を勧告
心血管系疾患リスクに対する安全性
米食品医薬品局(FDA)は,2型糖尿病治療用の新薬や生物製剤の開発メーカーに対し,FDAのウェブサイトに「真性糖尿病―2型糖尿病の新治療法における心血管系リスク評価」を掲載し,それらの治療法が心筋梗塞などの心血管系イベントのリスクを高めないとするエビデンスを明示するよう勧告した。
この勧告は,業界向けの新たな指針として直ちに実施され,現在開発中のあらゆる糖尿病治療薬に適用される。

開発段階での徹底した検証要求
■FDA医薬品評価研究センター(CDER)代謝・内分泌製品部のMary Parks部長は「われわれは新しい糖尿病治療薬の安全性についてこれまで以上に考える必要がある。
製薬企業は自社製品の開発段階で心血管系リスクについて徹底した検証を行うべきで,FDAの指針はこのような評価に関する勧告をまとめたものである」としている。
 
■米国では,2,300万人超が2型糖尿病と診断されている。
糖尿病患者は,非糖尿病患者に比べて心疾患リスクが2〜4倍高いが,これまで承認された糖尿病治療薬でこのリスクを軽減するという説得力のある証明はなされていない。
 
■糖尿病は一生涯を通じて治療を要する場合が多いため,医師と患者は糖尿病の治療法が心筋梗塞リスクを高めないかどうか十分に認識する必要がある。
この意に沿うべくFDA内分泌・代謝薬諮問委員会による2008年7月の勧告も参考にして今回の指針がまとめられた。

外部の専門委員会が分析
■今回の指針は,第II相,第III相試験について,従来よりも確実かつ適切なデザインとデータの収集方法を定めている。
具体的には,特に高齢者および糖尿病や腎障害の進行した患者に新たな糖尿病治療薬を用いる場合,既存の治療法以上に心血管系リスクを高めないかどうかを試験で立証することを勧告している。
 
■FDAはまた,製薬企業は試験で心血管系イベントが発生した場合,試験薬投与例とプラセボ投与例について知らされていない外部の心臓病専門医から成る委員会の分析を受けるべきだとも勧告している。
これらの評価があれば,FDAは製品ラベルの安全性と効果に関する包括的情報の記載を保証できるようになるため,医師と患者は2型糖尿病管理について,これまで以上に熟知したうえで決断できるようになる。
 
■FDAは,現在上市されている糖尿病治療薬も,承認されたラベルに従って用いられれば,依然として安全かつ効果的であると確信しており,患者に対して主治医と話し合って血糖管理に最適な治療法を選ぶよう勧めている。
 
■FDAは,今回の勧告が承認ずみの糖尿病治療薬にどのように適用できるかを引き続き検討し,今後,その点について指針を発表する予定である。
FDAは,今回の指針の勧告内容を2型糖尿病治療の新薬の審査を申請した100社以上の製薬会社に対して書面で通知ずみである。

出典 Medical Tribune 2009.3.19
版権 メディカル・トリビューン社


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by wellfrog3 | 2009-03-31 00:14 | 糖尿病