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カテゴリ:骨粗鬆症( 6 )

血清ビタミンD濃度測定

〜糖尿病,骨粗鬆症の治療・予防〜

#血清ビタミンD濃度の測定を保険適用に
糖尿病は骨粗鬆症リスクを高め,骨折率の上昇を引き起こすことから,糖尿病治療においては,骨対策も重要なポイントとなる。
東京都で開かれた第10回骨粗鬆症に関するメディア勉強会「生活習慣病としての骨粗鬆症〜なぜ糖尿病患者さんの骨折率は高いのか〜」(主催=日本イーライリリー(株),中外製薬(株))では,帝京大学ちば総合医療センター第3内科の岡崎亮教授が,糖尿病と骨粗鬆症の密接な関係について骨代謝やコラーゲン異常の観点から解説し,血清ビタミンD濃度の測定を保険適用とし,同疾患の治療や予防に生かすべきであると述べた。

#骨質,骨代謝マーカーの検討も
わが国における骨粗鬆症の診断には,従来,骨密度が重視されてきたが,さまざまなメタアナリシスから,比較的骨密度の高い傾向がある2型糖尿病患者でも,健康人に比べ大腿骨頸部骨折の相対危険度が高くなることが明らかにされており,骨質も骨の強度に関与していることが示唆されている。
 
骨質とは骨の強度を左右する種々の特性を包括した表現で,骨のサイズや形状,骨微細構造などを構成要素とする構造特性と,ミネラル成分やコラーゲン成分,骨微細損傷であるマイクロダメージなどによる材質特性によって決定されることから,骨粗鬆症の診断には骨質の状態も重要視すべきとされる。
 
また骨リモデリングにおいて破骨細胞による骨吸収,骨芽細胞による骨形成の亢進程度を示す骨代謝マーカーも,骨の強度に関する因子であり,各マーカーが高値を示すと,骨量の減少や骨折リスクの増大が起きるという。

#2型糖尿病が骨強度を低下
骨強度は多くの因子から影響を受けるが,糖尿病も骨代謝やコラーゲンの質などに異常をもたらすことから,その因子の1つに挙げられる。
 
骨代謝に関しては,糖尿病症例を対象として岡崎教授らが行った臨床データの調査(J Cline Endocrinol Metab 1997; 82: 2915-2920)から,メカニズムは明らかでないものの,糖尿病治療の前後では,骨代謝マーカーの値に顕著な変化が示されたため,糖尿病と骨代謝の間になんらかの関連がうかがえるという。
 
具体的には,糖代謝の改善に伴い,骨吸収マーカーである尿中デオキシピリジノリン(DPD)と尿中 I 型コラーゲン架橋C-テロペプチド(CTX)や,骨形成マーカーである骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)の値が低下し,他方,改善前に異常低値を示していた骨形成マーカーのオステオカルシン(OC)値は上昇が見られ,それぞれ正常な骨代謝動態に近い状態となった。
 
なおOC値は,骨芽細胞での合成が見られることや,OC欠損マウスを用いた試験(Cell 2007; 130: 456-469)では,耐糖能やインスリン分泌の低下が報告されていることなどから,骨粗鬆症と糖尿病の関連性を示唆する因子とされる。
 
コラーゲン異常との関連については,高血糖状態になると,終末糖化産物(Advanced Glycation End products;AGEs)によるコラーゲン架橋が活発化し,骨芽細胞の分化の阻害,骨強度の低下を招くことが認められた。
 
同教授は「健康人では,骨折の発生要因の7割ほどが骨密度に依存するが,2型糖尿病患者ではその割合は5割程度にとどまると言われているため,特に2型糖尿病に関しては骨密度以外に,骨質,骨代謝,コラーゲンの質などにも注意する必要がある」と強調した。
 
さらに,骨粗鬆症と糖尿病の発症リスクに共通する因子として,ビタミンDにも注目が集まっている。
 
ビタミンDは,腸管からのカルシウム(Ca)吸収作用を持っていることから,骨密度の低下を抑える効果があるとされている。
血中ビタミンD量の指標となる血清25-ヒドロキシビタミンD〔25(OH)D〕濃度と骨密度の関係を調査した試験では,血清25(OH)D濃度の上昇と骨密度の上昇が相関していたとする報告もある。一方,同濃度間におけるCa摂取量の多寡による骨密度には有意差がなかった(図)。
また最近,ビタミンDには将来の空腹時血糖値の上昇を抑制する可能性も指摘されている。

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しかし,血清25(OH)D濃度の測定は,わが国では保険適用となっていないため,今後,同濃度の不足が骨粗鬆症や糖尿病に及ぼす影響を明示するエビデンスの集積が望まれるという。
同教授は,各国の臨床データから,大動脈の石灰化や脈波速度の上昇は骨密度の低下と相関しているとして,「糖尿病と骨粗鬆症は,ともに動脈硬化のリスクを高めるので,糖尿病の治療には骨の状態も勘案すべきである」と提言した。



http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view/perpage/1/order/1/page/0/id/M42300701/year/2009

出典 Medical Tribune 2009.7.23,30
版権 メディカル・トリビューン社




<新型インフル>「全国的な流行」寸前に 8月に入り急増
http://www.excite.co.jp/News/society/20090818/20090819M40.046.html
出典 毎日jp 2009.8.18 
版権 毎日新聞社
■国内の新型インフルエンザ感染が全国的な流行水準にほぼ達していることが18日、国立感染症研究所の調べで分かった。
今月3~9日に全国約4700の定点医療機関から4630人のインフルエンザ感染報告があり、1機関当たり平均0.99で、感染研が「流行」と判断する平均「1」に迫った。
夏場では異例の多さで、舛添要一厚生労働相は19日に緊急会見し、国民に感染予防と冷静な対応を呼び掛ける。
■感染研は「感染症サーベイランス(監視)」として、全国の定点医療機関から週ごとに患者数の報告を受けており、1機関当たりの感染報告が1週間で平均1以上あると、全国的な流行と判断している。
例年、6~10月ごろの報告数は0.1未満が続くが、今年は7月から増加傾向になり、7月20~26日が0.28、同27日~8月2日が0.56に達していた。
0.99となった同3~9日の推計受診患者は6万人に上る。それ以降も増えている可能性が高い。
■全国の地方衛生研究所で分析したウイルスの型は新型が約8割を占め、残りの大半はA香港型。感染研は、7月以降の感染者はほぼ全員が新型と推測している。
■厚労省は「夏休み明けに集団感染が起きないよう、特に学校で対策を徹底してほしい」と訴えている。



他にもブログがあります。
ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
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(循環器科関係の専門的な内容)
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21? http://wellfrog2.exblog.jp/
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by wellfrog3 | 2009-08-19 00:15 | 骨粗鬆症

アレンドロネートと骨密度の測定

BMJ誌の記事の、ビスホスホネート製剤投与時の骨密度の定期測定そ要否を検討した論文で勉強しました。

アレンドロネート開始から3年は骨密度の測定不要
治療への反応性に個人差は少ない
低骨量の閉経女性にビスホスホネート製剤の投与を開始した場合、反応性の評価のために、定期的な骨密度測定を行う必要はあるのだろうか。

オーストラリアSydney大学のKaty J L Bell氏らによるメタ分析の結果、ビスホスホネート製剤のアレンドロネートの治療開始から3年間は患者間の反応性の差が小さく、骨密度測定は不要であることが分かった。
詳細は、BMJ誌2009年6月27日号に報告された。

骨粗鬆症とこれに起因する骨折は、高齢者に深刻な問題を引き起こすため、ガイドラインは、骨折リスクの高い患者の同定と、ビスホスホネート製剤などを用いた予防的治療の実施を推奨している。
しかし、治療の効果をどのように評価すべきかについての情報は少なく、ガイドラインごとに指示する内容が異なっている。

これまでに行われたメタ分析の結果、ビスホスホネートのような骨吸収阻害薬では、投与による骨密度上昇と骨折リスクの低下の間に有意な関係があることが示されている。
この結果は、定期的に骨密度を測定して治療効果を評価することが、ある程度の臨床的意義を持つことを示唆しているが、定期的な骨密度測定のコストと利益のバランスは明らかではなかった。

この点についてさらなるエビデンスが必要と考えた著者らは、アレンドロネートの骨密度への影響に個人差があるかどうかを調べることにした。
もし個人差がないなら、これまでのデータを基に、治療に対する反応は予測可能で、骨密度を指標とするモニタリングは不要と考えられるからだ。
そこで、大規模な無作為化試験Fracture Intervention Trialのデータを、混合モデルを用いて二次分析することにした。

この試験は、骨密度の低い(0.68g/cm2以下)閉経女性6459人を対象に、アレンドロネートと偽薬の影響を比較した無作為化試験だ。2027人はベースラインのX線撮影で脊椎骨折が見られていた。
1992年5月から93年5月にかけて登録を行い、無作為に、アレンドロネートまたは偽薬に割り付けた。
当初2年間は5mg/日のアレンドロネートを投与したが、その後、ほかの試験で10mg/日の効果がより大きいことが示されたため、3年目は用量を10mg/日に変更した。
食事からのカルシウム摂取が少ない女性には、カルシウムとビタミンDを含むサプリメントの摂取を求めた。
ベースラインと1年後、2年後、3年後に股関節と脊椎の骨密度を測定した。


主要アウトカム評価指標は、患者間(between-person)の骨密度の差と、同一患者における(within-person)骨密度の変動に設定。
上述のメタ分析で示された骨密度上昇と骨折リスク低下の関係は、脊椎よりそれ以外の骨で強力だったため、分析は主に股関節の骨密度を対象に行った。

股関節の骨密度は、偽薬群では年間0.004g/cm2減少(p<0.001)。
介入群では1年の時点で0.013g/cm2増加(p<0.001)し、その後は0.0085g/cm2/年増加していた(p<0.001)。

治療効果は、ベースラインの骨密度、年齢、BMI、全身の健康状態の影響を受けなかった。

患者間の骨密度の差は、偽薬群、介入群の両方で1年目から有意だった(p<0.001)。
その後、両群共に患者間の差は拡大したが、患者間の差の標準偏差は、1年時も3年間でも0.006g/cm2と低かった。

一方、治療期間中の骨密度測定時に、同じ患者でも測定値は変動した。
同一患者における骨密度の経時的な変動の標準偏差は、患者間の差の標準偏差の約2倍で、介入群の標準偏差は0.012g/2㎠、偽薬群では0.014g/2㎠だった。

3年間のアレンドロネート治療で、股関節の骨密度は0.030g/2㎠増加。骨密度が0.019g/2㎠以上増加した患者が治療群の患者の97.5%を占めた。

股関節と脊椎の骨密度を合わせて分析しても、個々の患者の経時的な変動に比べ、患者間の骨密度の差(個人差)は小さく、治療によって利益を得られる患者の割合は高かった。

著者らは、アレンドロネートの骨密度への影響に個人差は小さいことから、治療開始から3年間の骨密度の監視は不要だ、と結論している。

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/bmj/200907/511384_2.html
出典 NM online 2009.7.13
版権 日経BP社

<原著>Value of routine monitoring of bone mineral density after starting bisphosphonate treatment: secondary analysis of trial data
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/short/301/24/2563



<自遊時間 その1>
「民主党のマニフェストに点数付けられない」と日医 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t054/200907/511740.html
(要パスワード)
NM online 2009.7.31
■自民党支持を打ち出している日本医師連盟を政治団体に持つ日本医師会は7月29日、定例記者会見の場で、常任理事の中川俊男氏が「民主党の政権政策Manifesto2009」に対する見解を明らかにした。
■「骨太の方針」に基づく社会保障費2200億円削減の撤回、医療費引き上げの方針については、「かねてから日本医師会が主張してきた通り」として評価する一方、後期高齢者医療制度の廃止などのための政策実行の財源が明示されていないこと、診療報酬の増額が病院、特に公立・公的病院に偏っているように読み取れることへの懸念を示した。
■また、医師養成数を1.5倍として、OECD平均の水準を目指すことに関しては、「日本の医療提供体制の特性を考慮していない」と切り捨て、1.1〜1.2倍程度の増員とすべきとし、「マニフェスト全体としての点数は付けられない」とした。
■また、中央社会保険医療協議会(中医協)の透明性について、民主党幹部が疑問を呈していることに対し、「中医協は透明性の高い審議会であり、前回改定では診療所の財源を病院にシフトした経緯もあるように、開業医への利益誘導を行っているわけではない。診療報酬の決定は現場を知らなければできない」(中川氏)と反論した。

<コメント>
この記事のキモは、冒頭の「『自民党支持を打ち出している』日本医師連盟」です。
医師連盟はどうやら自民党と心中するようです。
我々(医師連盟から退会できない)医師会員は、アンケートなどで「民意」を「直接」聞かれたことは一度たりともありません。
代議員制の問題点を指摘する会員もいます。


<自遊時間 その2> 
自民党 VS 民主党
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/search/cadetto/0901-t1/200903/509999.html?ref=RL1
(要パスワード)
NM online 2009. 3. 27

ちょっと古いのですがNM onlineを読んでいるドクターに対するアンケートの回答です。
日本医師連盟(全国医師連盟と紛らわしい)とは方向性が異なります。
もっともNM onlineの会員は勤務医が多いようです。

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<きょうの一曲> Michel Petrucchiani 「September Second」ミシェル・ペトルチアーニ Michel Petrucchiani 「September Second」
http://www.youtube.com/watch?v=sVtMd-XV0Oc&hl=ja

ミシェル・ペトルチアーニ
http://ja.wikipedia.org/wiki/ミシェル・ペトルチアーニ




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by WELLFROG3 | 2009-08-03 00:21 | 骨粗鬆症

骨代謝マーカー  

骨代謝マーカーには、骨形成能を示す骨形成マーカーと骨吸収能を示す骨吸収マーカーとがあります。
○骨形成マーカーには以下のようなマーカーが知られています。
血清骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)、オステオカルシン(OC)、Ⅰ型プロコラーゲンC末端ペプチド(PICP)、Ⅰ型プロコラーゲンN末端ペプチド(PINP)
○骨吸収マーカーには以下のようなマーカーが知られています。
血清酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ(TRAP)、Ⅰ型コラーゲンC末端架橋テロペプチド(ICTP)
そのほかに、尿中のピリジノリン(PYD)、デオキシピリジノリン(DPD)など。


骨粗しょう症において、骨量測定による治療薬の効果判定には1年以上かかるといわれ、骨量測定にかわって骨代謝マーカーを定量することで、早期に治療薬の効果判定が可能となるといわれ、治療薬の変更についての参考にもなります。
また、骨代謝回転が亢進している場合は骨代謝マーカーを利用して骨代謝回転の亢進程度を知ることで骨塩量の減少程度を早期に予測することが可能と考えられています。
骨折の危険性については低骨密度と骨量喪失のスピードによって決定されるといえ、骨代謝マーカーのなかでも骨吸収マーカーが高値の場合は骨吸収が亢進しているため、骨量喪失が進み、骨折の危険度は増しているといえます。


<参考サイト>
骨粗鬆症における 骨代謝マーカー測定の意義
http://www.dspbio.co.jp/topics/image/kotsusosyousyou2007_01.pdf

[PDF] 骨粗鬆症診療における骨代謝マーカーの 適正使用ガイドライン( 2004 年度版)
http://www.josteo.com/data/marker/1_1.pdf

[PDF] 骨代謝マーカーの種類と利用法について
http://www.city.fukuoka.med.or.jp/kensa/ensinbunri/enshin_34_x.pdf


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エーザイ パンフ(2007.8 作成) より 


<番外編>
健保メタボ健診、初年度受診率30%割る
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)を見つけるため、昨年4月に始まった特定健診(メタボ健診)について、市区町村が運営する国民健康保険加入者の初年度受診率は28・3%だったことが、明らかになった。

国民健康保険中央会が22日、厚労省の検討会で報告した。
受診率の目標(2012年度までに65%)を大きく下回った。

国保には、自営業者ら約3600万人が加入しており、メタボ健診は40-74歳の約2390万人が対象となる。
しかし、今年3月末までに受診した人は約677万人にとどまった。

都道府県によって受診率は大きく異なった。最高は宮城で43・7%。続いて富山39・6%、東京38・8%の順。最下位は広島の16・1%、和歌山16・3%、北海道19・6%と、3自治体で2割を切った。

国は健康保険ごとに受診率の目標を定めており、達成率が低いと、保険運営者に対し、後期高齢者医療制度への負担増などの罰則を科すことにしている。

読売新聞 2009.7.22


<自遊時間>2009.7.20の夜9時からのNHKニュースで「家庭医」をとりあげていました。
厚労省は4〜6割を家庭医に仕立てたいようです。
医師もいよいよ偏差値パフォーマンスの悪い職業になって来ました。
僻地医療などの医師偏在(医師不足と安易に決めつけられては困る)対策としての種々の画策。
何だか戦時中の学徒動員を思い浮かべてしまいます。
新しく医師として羽ばたく彼らに未来はあるのでしょうか。

<家庭医 関連サイト><「家庭医研修」に手応え>
http://www.keiju.co.jp/news/2008.8.25yomi.html

三重大学総合診療科~家庭医とは~
http://www.medic.mie-u.ac.jp/soshin/for-st/what-fp2.htm

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by wellfrog3 | 2009-07-26 00:08 | 骨粗鬆症

ビスホスホネート投与開始後の定期的な骨密度測定

#ビスホスホネート投与開始後の定期的な骨密度測定は逆効果
大規模骨折予防試験FITの二次分析
ビスホスホネート製剤による治療を開始した骨粗鬆症患者の治療評価のため,骨代謝マーカーとともに定期的な骨密度(BMD)測定が行われている。
特に,全米骨粗鬆症財団(NOF)や米国臨床内分泌学会(AACE)は治療開始後2年以内のBMD測定を推奨しているが,そのBMD測定を不要なだけでなく逆効果だとする研究結果がBMJ (2009; 338: b2266)に発表された。
この研究は大規模骨折予防試験Fracture Intervention Trial(FIT)の二次分析で,研究者であるシドニー大学(オーストラリア・シドニー)公衆衛生学のKaty J. L. Bell氏は,こうしたBMD測定について「不必要で紛らわしいもの」と結論している。

#被験者の98%でBMDが0.019g/cm2以上増加
FITは,1992年5月~93年5月に登録されたBMD低値(ベースライン時で0.68g/cm2以下)の閉経後女性6,459例を対象に,BMDと骨折リスクに対するビスホスホネート製剤アレンドロネートの影響を調べたランダム化比較試験。
今回の二次分析では,同試験のベースライン時とランダム化後1,2,3年時に得られた大腿骨近位部および腰椎のBMDをもとに調査が行われた。

解析の結果,ベースライン時と比べ,プラセボ群で大腿骨近位部BMDが平均0.012g/cm2減少したのに対し,アレンドロネート群では平均0.030g/cm2増加していることがわかった。

ここでBell氏らは,アレンドロネート群では被験者によって大腿骨近位部BMDの変化に差が見られたが,個人の変化率に比べてその差は小さく,97.5%の被験者で大腿骨近位部BMDが0.019g/cm2以上増加していたことに注目。
「大部分の患者が治療を続けるのに十分な増加率であり,アレンドロネートの作用が個人で変化しても臨床的な治療に影響しない」とした。

これは,患者間の差が少なく,ほとんどの患者で同等の改善を示すBMD測定では,本来non-responderを見出す目的で行われている早期検査として意味をなさないことを示している。
それだけでなく,測定誤差に引きずられる可能性があるなどの逆効果が指摘された。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez/19549996
Value of routine monitoring of bone mineral density after starting bisphosphonate treatment: secondary analysis of trial data.
Bell KJ, Hayen A, Macaskill P, Irwig L, Craig JC, Ensrud K, Bauer DC.
BMJ. 2009;338:b1276.

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/0906/090671.html?ap
2009年6月29日掲載


<番外編>
#1日にグラス半分のワインで平均余命が5年間延長
ワーヘニンゲン大学(オランダ・ワーヘニンゲン)栄養学のMarinette Streppel博士らは,1日にワインを最高でグラス半分まで飲む男性の場合,平均余命が5年間延長する可能性があるとJournal of Epidemiology and Community Health(2009; 63: 534-540)に発表した。

#アルコール全般で同様の効果
Streppel博士らは,ランダムに抽出された男性1,373例の心血管系の状態と50歳時の平均余命を,1960〜2000年に継続して調査した。
 
アルコールが心血管疾患および脳血管疾患による死亡とさらにすべての原因による死亡リスクに影響を与えるか否かを調べるため,アルコールの摂取量,その種類,摂取期間のほか,体重,食事,喫煙歴と期間を追跡調査し,重度の疾患の有無を調べた。
40年の調査期間中に1,130人の男性が死亡し,その半数超は心血管疾患が原因であった。
 
アルコールを摂取する男性の割合は1960年の45%から2000年の86%にほぼ倍増し,ワインを飲む割合は2%から44%に急増した。
 
また,いずれの種類であっても毎日少量(最大20g)かつ長期のアルコール飲酒者は,非飲酒者と比べて平均余命が約2年延長した。
20g以上の飲酒者は,平均余命の増加の程度がわずかに少なかった。
 
ワインだけを1日にグラス半分ほど飲む男性は,ビールと蒸留酒を飲む男性と比べて約2.5年長生きし,非飲酒者と比べて約5年長生きした。
ワインの摂取は,冠動脈疾患,脳血管疾患,すべての原因による死亡リスクの低下と強く関連していた。
 
これらの結果は,社会経済的地位,食事などのライフスタイル,ワイン摂取と健康の関係に影響すると考えられてきた要因などに影響を受けなかった。
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?perpage=0&order=1&page=0&id=M42280012&year=2009

出典 Medical Tribune 2009.7.9
版権 メディカル・トリビューン社


<新型インフルエンザ 関連>
#新型インフル、山口でも「タミフル耐性」検出
山口県は17日、県内の新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)患者から、変異によって治療薬のタミフルが効かなくなった耐性ウイルスが検出されたと発表した。
厚生労働省によると、タミフル耐性ウイルスの確認は、国内では大阪府に続き2例目で、世界では4例目。同省は、今回の変異は感染力や毒性に影響を及ぼすものではないとしている。

山口県によると、この患者は、知人が新型インフルエンザに感染し、予防のためにタミフルを服用していたが、症状が出て感染が確認された。
16日に国立感染症研究所(東京都)の検査で耐性があることが判明。
患者はすでに回復しており、自然治癒したとみられる。

変異した遺伝子は、すでに大阪府で確認された耐性ウイルスと同じ。
治療薬リレンザは効く。
新型ウイルスと季節性のAソ連型ウイルスが交雑した場合は感染力が強まる恐れが指摘されているが、交雑は認められなかった。

山口県環境保健センターの調(しらべ)恒明所長は「患者の体内で起こった一過性の変異で、感染が広がる可能性は低い」と説明している。
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20090718-OYS1T00285.htm
出典 読売新聞 2009.7.18
版権 読売新聞社

<コメント>
現段階の豚インフルエンザは病原性が低いことが定説になっています。
タミフルの予防投与などをしなければ耐性出現も抑制できそうですが、現実には処方してしまいそうです。
予防投与は当然自費ですし、タミフルの予防投与が最善の策ではないこともきちんと服用者に説明する必要がありそうです。
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by wellfrog3 | 2009-07-20 00:31 | 骨粗鬆症

飲酒と高齢者の骨密度

1日1〜2杯の飲酒が高齢者の骨密度と正の相関
タフツ大学米農務省Jean Mayer加齢に伴うヒト栄養研究センター(HNRCA,ボストン)と同大学栄養科学・政策学科のKatherine L. Tucker教授らは,60歳超の男性と閉経後女性を中心とした飲酒と骨密度の関係に関する疫学研究の結果,定期的な中等度の飲酒と骨密度の間に正の相関が認められたとAmerican Journal of Clinical Nutrition(2009; 89: 1188-1196)に発表した。

過度の飲酒は骨減少リスク
今回の研究で骨密度と最も強い正相関を示したのはビールとワインであった。
しかし,注目すべきは,ウイスキーなどの蒸留酒を1日2杯超飲む男性では,逆に骨密度が有意に低かったことである。
今回の知見は,定期的な中等度のビールまたはワインの摂取は骨保護効果をもたらすが,過度の飲酒は骨減少をもたらす可能性を示唆している。
 
HNRCA食事評価・疫学研究プログラムの責任者であるTucker教授は「高齢男性と閉経後女性における中等度の飲酒が,骨粗鬆症の主要な危険因子である骨減少に対し予防的に働きうることは,これまでの研究でも示唆されている。今回の研究では,ビール,ワイン,蒸留酒の3種類のアルコール飲料で骨密度に対する影響が異なるか否かも検討した。その結果,ビールかワインを摂取している人は蒸留酒を摂取している人と比べて骨密度が高いことがわかった。ビールを飲むのはおもに男性,ワインを飲むのはおもに女性であった」と述べている。
 
米連邦政府の2005年の食事ガイドラインでは,中等度の飲酒を女性1日1杯,男性1日2杯と定義している。
 
今回の研究は,実の親や義理の親がフラミンガム心臓研究の本解析に参加した男性1,182例と閉経後女性1,289例,閉経前女性248例の骨盤部3か所と腰椎の骨密度測定値を解析したもの。
閉経前女性では毎日の飲酒者自体が,閉経後女性では1日2杯を超える飲酒者が少なく,これらの群に関しては飲酒と骨密度との関係を同定するのに十分なデータは得られなかった。
 
参加者は食事に関する自己回答式の質問票に答え,飲酒量を報告した。
ビールは356mL(ビアグラス1杯か小瓶1本,缶ビール1缶)を,ワインは118mL(4オンスグラス1杯)を,蒸留酒はカクテルなどの混合飲料であればグラス1杯,ストレートはショットグラス1杯(42mL)を,それぞれ1杯とみなした。

ビールではケイ素が影響か
ケイ素やカルシウムの摂取,喫煙歴など骨密度を高めると考えられる交絡因子を調整後も,骨密度と中等度の飲酒との間に正相関が認められた。
最も強い相関を示したのは1日の合計飲酒量かビール摂取量が1〜2杯の男性で,これらの男性では骨盤部の骨密度が非飲酒者と比べて有意に高かった。
 
一方,1日2杯超の蒸留酒を飲む男性では,1〜2杯の蒸留酒を飲む男性と比べて骨盤部と腰椎の骨密度が有意に低かった。
Tucker教授は「アルコール依存症が骨に悪影響を与えることを示した研究は多数存在しており,骨粗鬆症の主要な危険因子になっている。飲酒だけで骨の健康が保てるなどとは考えないことだ」と警鐘を鳴らしている。
 
同教授は,ケイ素が液体に溶解されると生物学的利用率が高まることを示した研究が複数発表されていることを指摘。
「ビールに含まれるケイ素が,合計飲酒量かビール摂取量が1〜2杯の男性の骨密度スコアを高めるのに寄与しているのではないか」と推論している。
 
同教授は「今回の知見は臨床試験ではなく観察研究から得られたもので,これらのアルコール飲料のどの成分が骨の健康に有益な影響を与えるのかを断定できなかった」と述べ,「今回は食事に関する自己回答式の質問票を用いたが,さらなる研究で飲酒パターンを詳細に検討する必要がある。検討に値する問題の1つとして,ワインに含まれるレベステロールやポリフェノールなどの抗酸化物質に,健康への有益な影響に加えて骨保護作用があるか否かが挙げられる」と付け加えている。

出典 Medical Tribune 2009.6.18
版権 メディカル・トリビューン社


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鈴木信太郎 駿州江ノ浦風景
http://www.oida-art.com/buy/detail/7492.html


<番外編>
「オリックス」病院民営化でも丸儲けしてトンズラ (ゲンダイネット)
郵政民営化と並んで小泉改革のシンボルだった「病院の株式会社化」がもう頓挫した。

民間資金や経営ノウハウを活用するPFI方式を導入して、鳴り物入りでスタートした高知医療センターがひっそり、公立病院に戻ることになったのだ。
残ったのは巨額の負債と税金による尻拭いだが、PFIを担ったオリックス不動産などの企業団は儲けるだけ儲けてトンズラする。
ふざけた話だ。

高知医療センターは高知県立中央病院と高知市立市民病院が統合し、05年3月にオープンした。PFI方式を導入した初の公立病院で、行政側は総額2131億円の30年契約を、民間企業グループによるSPC(特定目的会社)と結び、施設建設や運営を委ねた。

PFI方式は英国で始まり、日本でも90年代後半から注目されるようになった。
積極活用すべし、と旗を振ったのはオリックスの宮内義彦会長が議長を務めた「総合規制改革会議」だ。

米国の年次改革要望書も病院の民営化=競争原理の導入を強く要望。
こうした流れで高知医療センターがスタートしたのだが、PFIを担ったのがオリックスグループだったことから、発足当初から「デキレース」の批判が噴出していた。

こうした批判を吹き飛ばすには、とにかく、経営で実績を示すしかなかったのだが、赤字が止まらず、先月中旬、ついにPFI契約解消の協議が始まったのである。
行政側の「病院企業団」事務局次長の村岡晃氏は、この間の経緯をこう説明する。

「赤字は当初から覚悟していましたが、計画を上回る赤字が出た。平成20年末で運営資金が足りなくなったのです。そのため、病院を運営する民間企業側(SPC)にもっと経費を削減してもらうように話し合ってきました。県知事、市長もオリックスに協力要請をしましたが、すぐに黒字化するのは無理だということで、民間企業側が身を引くことになりました。そうすれば、年間5億円の運営委託費を削ることが出来るからです」

身を引くと言えば、聞こえはいいが、要するに「儲からないから撤退する」のだ。
PFI方式の売りは経費節減で、「薬などの材料費が安くなる」との触れ込みだったが、大ウソだった。
そのため、累積赤字が80億円に達し、昨年度末は県と市が緊急資金援助する事態になった。

ところが、この間もオリックスらの企業側は年間5億円の運営費を取り続けた。
企業側は儲けるだけ儲けて、事業を放り出したのである。

「責任者出てこい!」と言いたくなる。
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/business/n_orix__20090709_3/story/09gendainet02041848/
出典 日刊ゲンダイ 2009.7.6


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by wellfrog3 | 2009-07-14 12:20 | 骨粗鬆症

FRAX®による骨粗鬆症スクリーニング

FRAX®による骨粗鬆症スクリーニング 50歳以上で費用効果に優れる
シェフィールド大学(英シェフィールド)にある世界保健機関(WHO)骨疾患共同センターのJohn A. Kanis教授らは,骨粗鬆症管理のためのWHO骨折リスク評価ツールFRAX®を用いたスクリーニングを検討し,その結果をOsteoporosis International(2008; 19: 1395-1408)に発表した。

10年間の骨折リスクを予測
■これまで,米国などでの骨粗鬆症患者の進行程度を観察する伝統的な方法は,毎年骨密度(BMD)を測定することだけであった。
しかし,WHOはこのような患者の現状を判断し,今後のフォローアップを決定するためのより優れた方法として,BMD値と臨床的危険因子を組み合わせた評価ツールとしてFRAX®を作成した。
FRAX®を用いると,その後10年間の骨折リスクが予測できるとしている。
 
■今回の研究は,この評価ツールを疾病発見戦略として発展させることを目的に行われ,同ツールの費用効果や,BMD値の測定または治療を要する患者の的中率を検討した。
 
■Kanis教授らは,新しいスクリーニングの判定基準値の設定を試みるために,英国の疫学データと既存の試験データを用いてFRAX®による10年以内の骨折リスクと費用効果を検討した。
その結果,骨折リスクが7%を上回れば,良好な費用効果が得られることがわかった。
 
■FRAX®値は50歳で7.5%を示し,年齢とともに上昇したため,このスクリーニングは50歳以上のすべての者で費用効果に優れることが明らかとなった。
また,このツールを用いたスクリーニングにより,女性では6〜20%のBMD検査適格者を,また23〜46%の治療適格者を同定できると考えられた。
 
■BMDおよび骨折リスクを考慮して骨粗鬆症を検査するこの新しい方法は,受け入れやすく費用効果に優れており,今後,骨粗鬆症リスクのある患者の治療にも役立つだろう(Kanis教授)。

出典 MTpro 2009.2.19
版権 メディカル・トリビューン社


<FRAX 関連サイト>
FRAX - WHO骨折リスク評価ツール
http://www.shef.ac.uk/FRAX/index_JP.htm


<追加>
骨折リスク評価ツールFRAXが一般臨床でも活用可能
高齢者に多い脊椎骨折

■平成16年国民生活基礎調査によると,高齢者における要介護または要支援となった原因の第4位が骨折・転倒である。

■骨粗鬆症による骨折部位は脊椎,大腿骨頸部,手首が多く,アジアでは大腿骨頸部骨折が増加傾向にある。

■手首骨折は,50歳代後半から,脊椎骨折は70歳代から増加している。

■骨折後に臥床を必要とした者や活動制限を余儀なくされた者は大腿骨頸部骨折例や腰椎骨折例で高く,骨折後5年以内の死亡率は大腿骨頸部骨折では高いという報告もある。
 
■骨折発生リスクは,骨強度として骨密度(BMD)と骨質(骨構造,代謝,石灰化,微細骨折,骨基質など)の影響を受ける。

■骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2006年版では,原発性骨粗鬆症の診断基準は脆弱性骨折なしでBMDが若年成人(20~44歳)平均(YAM)値の70%未満,または脆弱性骨折がある場合は低骨量の原因がYAM値80%未満あるいは脊椎X線像で骨粗鬆症化がある場合としている。

■薬物療法開始基準は,閉経後女性または50歳以上の男性では,脆弱性骨折あり,YAM値70%未満,同値80%未満で過度のアルコール摂取,喫煙,大腿骨頸部骨折の家族歴のいずれかを有することとしている。
 
■骨粗鬆症は,わが国では1,000万人以上と試算され,女性が男性の4倍以上を占めるが,治療を受けている者は2割程度と少なく,BMD測定機器に関しては二重エネルギーX線吸収法(DXA)によるBMD検査を受けない者が多いこと,BMDだけでは骨折リスクが高い者を効率的に判別できないことなどが問題である。
 
薬物療法を開始する際に,BMD以外に骨折リスクを高めるものを考慮すべき
10年後の骨折確率を危険因子で算出
■BMDだけに依存しない骨折リスク評価ツールとして,現在から10年間の骨折確率(骨折絶対リスク)を,治療開始の指標とするFRAXがWHOから提案された。

■年間の骨折確率を指標とした理由は,
(1)死亡率の変化により推計値の信頼性は低下する
(2)副作用や中断により治療が生涯続くものではない
(3)危険因子の骨折予測力は長期になると低下する
(4)10年間が治療期間(通常3?5年)と治療中止期間に相当する―としている。
 
■危険因子については,世界10か国における住民対象の疫学調査についてメタアナリシスを行い,
(1)年齢
(2)性
(3)大腿骨頸部BMD
(4)成人後の脆弱性骨折
(5)ステロイド薬使用(現在あるいは3か月以上で経口投与を受けた場合)
(6)二次性骨粗鬆症や関節リウマチ
(7)大腿骨頸部骨折の家族歴
(8)喫煙
(9)アルコール1日3単位以上(1単位はアルコール8~10gとし,ビール換算で285mL)
―とした。

■FRAXを用いて65歳女性の骨粗鬆症性骨折および大腿骨頸部骨折の骨折危険率を算出したところ,骨粗鬆症性骨折では,臨床的危険因子なしの場合は7.5%,喫煙あり8.1%,骨折家族歴あり14.5%などで,大腿骨頸部骨折では危険因子なしでは1.1%,喫煙あり2.7%,既存骨折あり2.7%であった(Fujiwara S, et al. Osteoporos Int 2008; 19: 429-435)。
 
■FRAXを用いてわが国の骨粗鬆症診断基準における10年間の骨折確率を検討した結果,骨粗鬆症性骨折ではBMDがYAM値70%では,50歳代では5.4%,60歳代では8.7%,70歳代では13.8%,80歳代では23.0%,同値80%で既存骨折がある場合は,50歳代から順に7.1%,10.5%,14.7%,23.4%で,80歳代では50歳代に比べて骨折確率が約4~6倍高かった。
 
■大腿骨頸部骨折では,YAM値70%のほうが骨折確率が高く,年齢とともに骨折確率が高かったが,80歳代では50歳代に比べて骨折確率が約6~40倍に上昇した。
 
出典 MTpro 2008.6.26
版権 メディカル・トリビューン社


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小絲 源太郎  とのぐもり(梨の花)
http://www.kure-bi.jp/syozow/collection/oil/3_5.htm


他にもブログがあります。
ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/
(循環器科関係の専門的な内容)
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~ http://wellfrog2.exblog.jp/
井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/
(内科関係の専門的な内容)
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by wellfrog3 | 2009-03-07 00:16 | 骨粗鬆症