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「尿意」感じる仕組み解明

#「尿意」感じる仕組み解明 生理研のチーム、排尿障害薬に有効か
自然科学研究機構・生理学研究所(愛知県岡崎市)の富永真琴教授らの研究チームは6日までに、ぼうこうに尿がたまったことを感じる細胞の仕組みを解明したと発表した。
ぼうこうがふくらむと、情報伝達物質が細胞から放出され、末梢(まっしょう)神経を刺激していることがわかった。頻尿や排尿障害の薬の開発に役立つとみている。
 
マウスのぼうこうの内壁の細胞を取り出して培養し、引き伸ばした際の変化を調べた。
温度などを感じるたんぱく質(TRPV4)の働きが活発になり、カルシウムを細胞に取り込んでいた。
これにより、情報伝達物質が放出され、神経を刺激する。
 
ぼうこうのTRPV4の働きを抑える薬を開発できれば、頻尿などを治療できる見通し。
成果は7日付の米生化学雑誌ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリーに掲載される。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090806AT1G0502L06082009.html

出典 日経新聞・夕刊 2009.8.6
版権 日経新聞社




<番外編>
#クラミジア尿検査は男性でも有効
簡易な尿検査により、男性のクラミジア感染症が長引くのを防ぎ、性行為によりパートナーに感染するリスクを軽減できることが、英国の研究グループにより報告された。
 
現在、クラミジア感染症の診断はPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法などの核酸増幅検査によって行われているが、このような検査は高額で技術的に複雑である上に、結果が出るまでに数日かかることもあるという。

これまでの研究で、女性では「Chlamydia Rapid Test(クラミジア迅速検査法)」と呼ばれるこの尿検査によって速く正確な結果を得られることがわかっている。
今回の新しい研究は、16~73歳の男性1,200人の尿検体を用いて、この検査法とPCR検査とを比較。
その結果、尿検査には高い感受性(82.6%)および特異性(98.5%)が認められ、1時間以内に結果を得ることができた。
早く結果がわかれば、その場で患者を治療することも可能であると研究グループは述べている。

このように検査と治療を一度に行うことにより、持続感染やクラミジア伝播のリスクを軽減できる可能性がある。
クラミジア感染症を治療せずに放置すると、女性では骨盤内炎症性疾患、不妊症および子宮外妊娠などの重篤な合併症を引き起こすことがある。
最新の研究では、男性でもクラミジア感染症が不妊症の原因となることが示されている。今回の研究は、英国医師会誌「BMJ」オンライン版に7月28日掲載された。

原文
Urine Test for Chlamydia Shown Effective in Men
Experts say quick results make it better than existing methods
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=629451



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ラウル・デュフィ 命の水:しわのよったテーブルクロスの上の洋梨と白いポット 1954年
http://images.google.co.jp/imgres?imgurl=http://www.suiha.co.jp/cms/images/work/1160385342_1_3.jpg&imgrefurl=http://www.suiha.co.jp/cms/work.cgi%3Fano%3D1150961330%26wno%3D1160385342&usg=__h-t0vmBHcqZRq7wrTdAKwsc43u8=&h=455&w=600&sz=371&hl=ja&start=199&tbnid=VNlB6GQ2VQ8lCM:&tbnh=102&tbnw=135&prev=/images%3Fq%3D%25E3%2583%2587%25E3%2583%25A5%25E3%2583%2595%25E3%2582%25A3%26gbv%3D2%26ndsp%3D20%26hl%3Dja%26sa%3DN%26start%3D180


<番外編>
ちょっと古いニュースで恐縮です。

2008.12.12のある新聞に
「日本学士院会員に新たに6人/難病研究の鈴木邦彦氏ら」
という記事がありました。

この難病とは「ライソゾーム病」。

俗人の私としては
「終身任期の特別職の国家公務員で、年250万円の年金を受け取る」
というところに真っ先に目がいきました。

実はこの「ライソゾーム病」は私にとっては聞き慣れない言葉でしたが、病院によっては「ライソゾーム病外来」も設けているようです。
このライソゾーム病(リソソーム蓄積症)は、ライソゾーム内の様々な酵素の欠損または活性の低下により発症する一連の先天性代謝異常疾患ということです。
欠損している酵素の種類により約30疾患が知られており、代表的な疾患としてゴーシェ病、ファブリー病、糖原病Ⅱ型/ポンペ病、ムコ多糖症などが含まれています。
(http://nagoya-central-hospital.com/introduction/lysosome.html)

「ゴーシェ病、ファブリー病、糖原病Ⅱ型/ポンペ病、ムコ多糖症」といわれれば聞いたことがあるということになりますが、多分生涯お目にかかれない病気と思われます。
しかし、見逃していると思うと・・・。


<ライソゾーム病 関連サイト>
ライソゾーム病
http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/117.htm

ライソゾーム病
http://ja.wikipedia.org/wiki/ライソゾーム病

ライソゾーム病外来 について
http://nagoya-central-hospital.com/introduction/lysosome.html

鈴木邦彦
http://www.japan-acad.go.jp/japanese/members/7/suzuki_kunihiko.html




<きょうの一曲>
Jacqueline du Pré - Elgar Cello Concerto (I. Adagio - Moderato)
http://www.youtube.com/watch?v=zkT_Ik_KU6c&feature=related


他にもブログがあります。
ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/
(循環器科関係の専門的な内容)
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21? http://wellfrog2.exblog.jp/
井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/
(内科関係の専門的な内容)

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by wellfrog3 | 2009-08-10 00:45 | 泌尿器科

利尿薬と夜間頻尿

利尿薬の追加により不応性夜間頻尿の一部の症例が緩和される

韓国の研究者らによると、ヒドロクロロチアジドとα遮断薬テラゾシンの併用投与は、テラゾシン単独療法に反応を示さなかった夜間頻尿を有する一部の男性に有効である。

「ヒドロクロロチアジドは、夜間頻尿に効果があり、絶対的禁忌もほとんどない上に低コストであるため、夜間頻尿を併発する高血圧患者に適切な治療法であると考えられる」と主研究者のDr. Jae-Seung Paickはロイターヘルスに述べた。

Urology誌3月号において、Seoul National University College of MedicineのDr. Paickらは、4週間のテラゾシン療法後に夜間頻尿が25%未満減少した男性72名を対象とした今回の研究について、報告している。

同研究者らは、テラゾシン4mg/日およびヒドロクロロチアジド25mg/日の投与をさらに4週間行った。
患者に、就寝の8時間前にヒドロクロロチアジドを、就寝時にテラゾシンを服用するよう指導した」と同研究者らは述べている。

全体で、研究を完了した男性はわずか53名であった。
重篤な副作用は認められず、いずれの患者も用量減量が必要とならなかった、と同研究者らは報告している。

14名の患者は夜間頻尿スコアが25%以上低下し、31名は24%程度低下し、残りの患者はスコアが上昇した。

排尿記録を用いて、患者22名は25%以上減少したと報告し、31名は夜間頻尿が改善しなかったもしくは増加した、と報告した。

ベースライン時にこのような症状が認められた患者51名のうち、多尿が消失した患者は6名であった。

同研究者らは、今回の研究には血圧を追跡しなかったなど制限があったことを認めており、同研究者らが示唆していることとは、高齢患者への実施が特に重要であるということだろう。
併用療法を行う場合、これらのパラメーターおよびその他のパラメーターでモニタリングを行う必要がある。

しかし、「ヒドロクロロチアジドなどの利尿薬の使用は、このような患者、特に夜間多尿患者には適切な第二選択治療かもしれない、と今回の研究結果は示唆している」と同研究者らは結論付けている。
Urology 2009;73:549-553.


出典 ロイターヘルス   2009.4.21
版権 ロイター社


<コメント>
私も夜間頻尿の方に利尿剤を併用して日中の尿量を増やすように心がけることがあります。

国内でのこの夜間多尿に対して保険適応がないことはさておいて、何故ヒドロクロロチアジドか。
この薬剤は耐糖能異常や高尿酸血症が起こりうる降圧利尿剤です。

ループ利尿剤ではどうなのかといった疑問が残ります。
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by wellfrog3 | 2009-05-22 00:24 | 泌尿器科

スタチンとPSA値

スタチンはPSA値低下をもたらす
米Durham退役軍人医療センターと米Duke大学医学部の研究者たちは、スタチンの使用が前立腺特異抗原(PSA)値の有意な低下をもたらすことを、国立がん研究所(NCI)ジャーナル電子版に2008年10月28日に報告した。
これまでに行われた疫学研究は、スタチンが進行前立腺癌リスクを低減することを示唆していた。しかし、スタチンとPSA値の関係を調べた研究はほとんど無かった。

■著者らは、1990〜2006年の間に同退役軍人医療センターでスタチンが処方された1214人の男性の医療記録を調べた。
PSA値の変化は、スタチン投与前2年間に測定された値と、投与開始から1年以内の測定値を比較することにより調べた。

■スタチン投与開始年齢の平均は60.3歳。投与前のPSAの中央値は0.9ng/mL、LDL-c値の平均は144mg/dLだった。
スタチン使用開始後、患者のPSA値は4.1%、LDL-cは27.5%低下していた。いずれもP<0.001で統計学的に有意な低下だった。

■PSAの低下幅は、当初PSA値が高かった患者で大きかった。
また、PSA値の低下とLDL-c値の低下の間には相関が見られた。LDL-c 10%低下あたりPSA値は1.64%低下しており、この関係はLDL-c値で調整しても変化しなかった。

■スタチンの作用が顕著だったのは、前立腺の生検が考慮されるレベルのPSA高値(2.5ng/mL以上)を示し、スタチンによるLDL-c値低下が最も大きかった(最高4分位群に属する41%超の低下を示した)サブグループで、PSA値は17%低下していた。

■これらの結果の解釈には注意が必要だ。スタチンによるPSA値の低下は、スタチンが前立腺の状態に影響を与えることを示唆する。
が、PSA値低下は癌リスクの低下に直結しない。また、PSA値の4.1%低下は、臨床的に意義のあるレベルではない。

■一方、スタチンがPSA値を下げるとすれば、前立腺癌スクリーニングにおいてスタチン使用者の癌が見逃される危険性がある。
スタチンによるPSA値の低下が前立腺癌リスクに及ぼす影響を知るためには、かなり長期的な研究が必要となる。

出典 NM online 2008. 11. 4
版権 日経BP社


<きょうの一曲>
サラ・ブライトマン「Time To Say Goodbye(2003Version)」
http://www.youtube.com/watch?v=vl6h7UWo1_Q

<自遊時間>
ピアニスト 長岡純子80歳。
日経新聞・朝刊 2008.12.7の新聞記事からです。

「べートーベンやブラームスなら哲学や論理の逃げ場があるが、ショパンは感情がすべてだから」
(モーツアルトも一緒かも知れないと思いました。多くの演奏家はモーツアルトの演奏がとても難しいといっています)

長岡純子ピアノリサイタル
http://tsudahall.com/concertinfo/concert081214.htm
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by wellfrog3 | 2009-03-21 00:30 | 泌尿器科