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カテゴリ:医学教育( 2 )

文科省と厚労省の医学教育の方針は矛盾

厚労省「専門医・家庭医のあり方」班会議
「文科省と厚労省の医学教育の方針は矛盾している」

全国医学部長病院長会議会長・岩手医科大学学長の小川彰氏が指摘

厚生労働省の「医療における安心・希望確保のための専門医・家庭医(医師後期研修制度)のあり方に関する研究」班会議の4回目の会議が11月19日、開かれた。
今回は全国医学部長病院長会議会長で岩手医科大学学長の小川彰氏、山形大学医学部長の嘉山孝正氏が参考人として出席し、新しい研修制度の導入が地方の医療にどのような影響をもたらしたかを説明した。
それを基に家庭医をどのように定義するか、医師の地域・診療科の偏在をどうするかについての議論が行われた。

小川氏は臨床研修制度の義務化の負の影響として、研修医を研修に専念させたことで若手・中堅医師の業務負担が増え、医師不足を加速させたこと、地域医療を崩壊させたこと、医師の志望する診療科の偏りが拡大したことを挙げた。

また医学教育の問題点として卒前・卒後の医学教育に一貫性が欠如していることを指摘。
文部科学省の「6年間で一人前の医師をつくる」という方針と、厚生労働省の「大学の教育だけでは不十分なので研修が必要」という方針は矛盾しており、医師の教育制度に一貫性を持たせる必要があるとした。

具体的な方策として学生の診療参加型の臨床実習を充実させること、卒業到達目標と評価の義務づけによる国家試験を見直すこと、専門研修の導入時期とその位置づけを見直すことを提案した。

この説明に対して国立成育医療センター総合診療部長の阪井裕一氏は「新しい研修制度の導入によって地方の医療が崩壊したと言われるが、これまでの問題点が顕在化したのではないか。従来の制度の方が医師や患者にとって良かったのか」と述べた。

小川氏は「導入前は医師の約7割が自分の出身大学に残っていた。しかし、現在は医師の配置が全くコントロールされていない。そのため、医師の偏在がよりひどくなってしまった」とした。

また、小川氏は「現在、家庭医とは何かというきちんとした定義がない。理想の家庭医とは自ら専門性を持ちながら日常の診療や救急処置ができて、そして適切な臨床判断ができるというものではないか。まず家庭医についての共通認識を持つことが必要だ」と述べた。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/200811/508607.html
出典 NM online 2008.11.20
版権 日経新聞社



<コメント>
発言には、その方の肩書きも押さえておくべきです。
大学人は大学人の、国立大学は国立の、私立大学は私立の立場での発言となります。
国立病院しかりです。

他にもブログがあります。
ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/
(循環器科関係の専門的な内容)
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~ http://wellfrog2.exblog.jp/
井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/
(内科関係の専門的な内容)
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by wellfrog3 | 2008-12-31 00:23 | 医学教育

山形大、臨床実習で治療に参加

山形大、臨床実習で治療に参加 医学部が新制度
山形大医学部(山形市)は19日、臨床実習で指導医の監督の下、学生が治療に参加する「スチューデントドクター制度」を来年1月から導入すると発表した。
臨床実習をめぐり学生参加を明確に位置付けた制度の導入は全国的にも珍しいといい、嘉山孝正医学部長は「見学だけでは医学の質は向上しない。学生の自覚や責任感を高めたい」と話している。

医学部によると、臨床実習前の4年生には現在、患者の治療に加わるのに必要な知識や技能の有無を評価する「共用試験」を実施しており、この試験に合格した学生を「スチューデントドクター」と認定する。

認定された学生は臨床実習で指導医の監督を受けながら採血や皮膚の縫合など実際の診療を行う。
患者には事前にインフォームドコンセント(十分な説明と同意)を徹底するほか、学生の名札にはスチューデントドクターと明記して一定のレベルに達していることを保証するという。
http://www.47news.jp/CN/200812/CN2008121901000691.html

<コメント>
「見学だけでは医学の質は向上しない」・・・
私はある面イエス、ある面ノーと思います。
これは卒後研修医に当てはめる言葉であって、学生にはあてはまりません。
まず医師法の法的規制をクリアーできるのでしょうか。

私の出身大学は大都会にあります。
同窓会名簿をみると、この山形大学の出身者がずば抜けて多く例年入局しています。
いわゆるUターン入局と思われます。
まずは、都会への医師偏在を解消するためにも、本来の医学部新設の趣旨に立ち返って山形県への卒後定着に最大限の努力を医学部長はするべきです。

医学生は十分な時間を使って、「机上の空論」の医学を勉強するのも決して無駄ではありません。

この記事は、何だかかつての「医学専門学校」を思い出させるような記事で不愉快でした。
促成医師の養成を目的とするなら、それは患者にとっても不幸なことです。
学内でも反対意見は多い決定と思います。
失礼なことを言ってしまいますが、指導する側の医師の、臨床医としてのレベルは決して高くないことも考慮すべきです。

<山形大学 関連サイト>
山形大学 - 学長室だより
http://www.yamagata-u.ac.jp/jpn/yu/modules/university1/index.php?id=4
山形大学 - 結城新学長が就任
http://www.yamagata-u.ac.jp/jpn/yu/modules/topics0/article.php?storyid=105
薬学部、薬科大学、薬学教育6年制: 山形大学学長?
http://yakugaku.seesaa.net/article/49390616.html
山形大学の学長選に思うこと
http://ameblo.jp/bafana-bafana/entry-10046632553.html
山形大学学長選考の経緯
http://yuunion.web.fc2.com/yamadai/20072005.html
「佐々木宏夫のホームページ」ブログ : 山形大学学長選挙結果
http://hsasaki.exblog.jp/7196668/
日経グローカル記事「学長に前文科省次官、山形大学大揺れ」
http://jilg.jp/blog2/cat17/post_122.html

<きょうの一曲>  雪が降るSalvatore Adamo - Tombe la neige
http://jp.youtube.com/watch?v=K-DKXuWuoYM
(ライブのためか音がちょっと・・・)

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by wellfrog3 | 2008-12-21 00:16 | 医学教育