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「新型」感染でもタミフル原則不要、米が指針

「新型」感染でもタミフル原則不要、米が指針
米疾病対策センター(CDC)は8日、新型インフルエンザに感染しても、健康な人はタミフルやリレンザなど抗ウイルス薬による治療は原則として必要ないとする投薬指針を発表した。

抗ウイルス薬の供給には限りがあるほか、過剰投与で耐性ウイルスが出現する恐れが高まるため。CDCのアン・シュケット博士は同日の記者会見で「子供でも大人でも大多数は抗ウイルス薬は必要なく、自宅で休養することで治る」と述べた。

ただし、持病がある人や、健康な人でも重症化した場合には、ウイルス検査の結果を待たず抗ウイルス薬を投与することが必要としている。
世界保健機関(WHO)も、抗ウイルス薬の投与は持病がある人など高リスク集団か、新型インフルエンザで症状が悪化しつつある人に絞るべきだと勧告している。
これに対し日本では、健康な人でも感染した場合、抗ウイルス薬を投与する医療機関が多い。
http://www.m3.com/news/news.jsp?articleLang=ja&articleId=107343&categoryId=&sourceType=GENERAL&

出典 読売新聞 2009.9.9
版権 読売新聞社




<新型インフル>小6男児が死亡 ぜんそくの持病 横浜
横浜市は17日、新型インフルエンザに感染した同市都筑区の市立小6年の男児(12)が同日夕、入院先の市内の病院で死亡したと発表した。男児には気管支ぜんそくの基礎疾患があり、3日未明から集中治療室(ICU)で治療を受けていた。
死因は脳内出血とみられるという。タミフルの投与について、市の担当者は「使ったとは聞いていない」と話している。
厚生労働省によると、国内での新型インフルエンザ感染者の死亡は疑い例も含めて15人となった。未成年の死者は初めて。

市によると、男児は2日午前、39度台の発熱と嘔吐(おうと)を訴え、近くの医療機関を受診。簡易検査では新型インフルエンザ陰性だったが、ぜんそくの症状があったため、医師の紹介で別の病院を受診した。症状が落ち着いたため一度、帰宅した。

しかし翌3日も発熱が続いたため再受診して入院。この時の検査も陰性だったという。だが、10日の検査結果でA型インフルエンザ陽性となり、14日夕に市衛生研究所の遺伝子検査で感染が確認された。男児はウイルス感染による心筋炎の治療のため、タミフルを投与されていなかったとみられる。

◇兆候を見逃すな
野々山恵章・防衛医科大教授(小児科学)の話 ぜんそくは重症化のリスク要因だが、新型インフルエンザは健康で基礎疾患(持病)がなくても重症化する場合があるので、その兆候を見逃さないことが大切だ。
呼吸困難の兆候や、意識障害、けいれんが長く続くなどのインフルエンザ脳症の兆候に気をつけ、早期に治療を開始する必要がある。
http://www.excite.co.jp/News/society/20090917/20090918M40.106.html
2009.9.17

<コメント>
今回の横浜のケースについて以下のブログにコメントを書きました。

家族が新型インフルエンザ にかかったら
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy/archive/2009/09/18



<番外編>
子宮頸がんワクチン、国内初承認へ…厚労省
厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の部会は31日、子宮頸(けい)がんを予防するワクチン「サーバリックス」の承認を了承した。10月に正式承認される見通し。

このワクチンはオーストラリアなど95か国で承認されているが、国内で子宮頸がんワクチンが承認されるのは初めて。2007年9月にグラクソ・スミスクライン社が承認申請していたもので、10歳以上の女性が接種対象となる。

子宮頸がんは、性的接触によって感染するヒトパピローマウイルス(HPV)が主な原因とされている。
今回のワクチンを感染前に接種すれば、子宮頸がんの原因の7割を占める2種類のHPVの感染が予防できると期待される。

国内では毎年約7000人が子宮頸がんになり、約2500人が死亡している。特に20~30歳代の若い女性で増えつつある。
出典 読売新聞・2009.9.1
版権 読売新聞社


<きょうの一曲>  悲しみのジェット・プレーン
Peter, Paul & Mary - I'm Leavin' On a Jet Plane
http://www.youtube.com/watch?v=CXTqr2ZkGn8&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=90Ucr9fxTGc&feature=related

PETER, PAUL & MARY - Leaving on a jet plane ( LIVE in Japan, 1990 )
http://www.youtube.com/watch?v=EasAav3sSSA&feature=related

Leaving On A Jet Plane *Lyricz*
http://www.youtube.com/watch?v=fHS04AccUXY&feature=related

Leaving on a Jet Plane by Chantel Kreviazuk
http://www.youtube.com/watch?v=Jb6J_ejLd7o&feature=related

john denver - leaving on a jet plane (lyrics)
http://www.youtube.com/watch?v=vesGUA8-Y_k&feature=related

John Denver - Leaving on a Jet Plane
http://www.youtube.com/watch?v=f4hsC0nRvZM&feature=related

Leaving On A Jet Plane
http://www.youtube.com/watch?v=CpYcpi0HjQw&feature=fvw
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by wellfrog3 | 2009-09-18 00:37 | 感染症

新型インフルエンザと学校閉鎖

一昨日高熱で来院した中学生がいました。
簡易検査でインフルエンザA陽性(おそらく新型インフルエンザ)の生徒が学校内で広がり学年閉鎖になっているということでした。
この中学生は発熱後間もないということで簡易検査は陰性でしたがインフルエンザ感染が濃厚なためリレンザを投与しました。
最初から咳があり、息切れはないもののSpO2が94%だったために念のために胸部レントゲンを行いました(結果は異常なし)。
自分なりに新型インフルエンザ患者を診察することが多くなりました。

発熱は余りなくて、比較的軽症の方が多い。
感染力が非常に強い(親子間よりも兄弟間で易感染?)。
最初から咳が出る場合がある(これは季節型インフルエンザでは稀)。
高齢者は季節型インフルエンザと同様少ない。


新学期が始まって半月経ち、学生の患者が目立つようになりました。
サイトカインストームが心配です。


#新型インフル拡大予防に備え学校閉鎖に明確な基準を
#公開シンポで感染研・岡部氏が提言
新型インフルエンザ(AH1pdm)の感染は北半球で落ち着きを見せつつあるものの,南半球では拡大しており,特にブラジルでは死者が650例を超えた。
また,夏季休暇が明けたわが国では,学校での集団感染が相次いで報告されている。
ワクチンの接種目標が「重症化予防,死亡者減」に定まりつつあるなか,感染拡大予防の観点から重視されるのが学校閉鎖だ。
国立感染症研究所感染症情報センター長の岡部信彦氏は9月4日,東京大学で開かれた同大学医科学研究所主催の公開シンポジウム「Pandemic」のラウンドテーブルディスカッション(司会=東京大学大学院特任教授・野本明男氏)で,学校閉鎖に明確な基準を設けることを提言。同研究所教授の河岡義裕氏も,学校閉鎖の重要性を訴えた。

#学校閉鎖はICUのパンク防止にも重要
同シンポジウムに出席した世界保健機関(WHO)メディカルオフィサーの進藤奈邦子氏によると,米国における新型インフルエンザウイルスの基本再生産数Ro(1人が何人に感染させるか)は1.2~1.7で,季節性インフルエンザウイルス(1.2~1.4)とそれほど変わらない。
しかし,学校という特殊環境では3.5になるという。

そのため,感染拡大防止の観点からは学校および学齢期小児への対策が重視されるが,なかでも学校閉鎖は,わが国への第1波到来を防いだとして世界中の公衆衛生学者から注目を浴びている。
岡部氏がWHOアジア太平洋技術諮問グループの第4回会合などで報告した際にも,各国代表から高い関心が寄せられていた。

河岡氏は,学校閉鎖について「公衆衛生学的に見ると,接触を減らすことが感染防止につながる」とその重要性を強調。ディスカッション後の会見でも「学校閉鎖の実施は大変なことだが,ひるんではいけない。しっかり行うことによって流行のピークを後ろにずらし,なだらかにすることができる。日本は集中治療室(ICU)など重症患者をケアするシステムが万全ではない。ICUのパンクを防ぐためにも,学校閉鎖をきちんと実施することが重要だ」と述べている。

#閉鎖期間は最低でも4日
学校保健安全法では,第20条に「学校の設置者は,感染症の予防上必要があるときは,臨時に,学校の全部又は一部の休業を行うことができる」と定めているが,どの程度の児童生徒が欠席および罹患したら学級・学校閉鎖の措置を取るべきか,明確な基準は示されていない。
各教育委員会が通達している地方自治体もあるものの,基本的には学校医などに相談し,指示を仰ぐことになっている。
また,閉鎖日数についての明確な規定もない状態だ。

そのため岡部氏は,学級・学校閉鎖に明確な基準を設けることを要望。同氏は以前の記者会見で「1~2日のおざなりの学校閉鎖をしたのでは意味がない。4~5日間は実施しなければ,2次,3次感染の広がりは止められないのではないか」との見解を述べていたが,今回も「最低4日間の閉鎖が必要」との基準を示した。
ただし,罹患者数の基準に関しては「流行の初期と中期では有効性が変わってくるし,私の一存では判断できない。文部科学省など関係省庁を含め議論を進めるべきだろう」としている。

出典 MT pro 2009.9.7
版権 メディカル・トリビューン社


<番外編>
#新型インフルエンザ死者ゼロの日本が行った学校閉鎖に世界が注目
#1~2日の学校閉鎖では抑制できず
学校での感染拡大はWHOも懸念を示しており,新型インフルエンザ(A/H1N1)ウイルスの影響を最も受けているのは学齢期の小児としている。
各国でも学校でのアウトブレイク抑制に腐心しているが,岡部氏は7月14~16日に開かれたWHOアジア太平洋技術諮問グループの第4回会合などで,わが国が取り組んだ学校閉鎖の効果を紹介。各国の代表から高い関心が寄せられたという。

わが国では,新型インフルエンザ(A/H1N1)ウイルスの感染拡大に伴い,各地で学級閉鎖,学校閉鎖が実施された。
なかでも,アウトブレイクが発生した神戸市や大阪府茨木市,福岡市などの事例では,学校内だけでなく地域での拡大抑制にも貢献。
学校からの2次,3次感染を防止する有効な手段であることが証明されている。
ただ,千葉県船橋市での調査によると,学校閉鎖開始3日目くらいに患者数が減少し始めたことから,同氏は「1~2日のおざなりの学校閉鎖をしたのでは意味がない。4~5日間は実施しなければ,2次,3次感染の広がりは止められないのではないか」との見解を示した。

出典 MT pro 2009.7.28
版権 メディカル・トリビューン社
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by wellfrog3 | 2009-09-17 00:10 | 感染症

新型インフルエンザとマクロライド

##新型インフルエンザA/H1N1
#マクロライドが重症化を防ぐ可能性
#宿主の過剰な免疫反応による組織障害を抑制
わが国でも新型インフルエンザ感染による重症例が相次いでいるが、九州保健福祉大学薬学部感染症治療学教授の佐藤圭創氏は、その重症化を防ぐ手段として、マクロライド系抗生物質の投与が有効である可能性が高いことを、9月8日に都内で行われたプレス向け勉強会で明らかにした。
 
インフルエンザの病態は、
(1)インフルエンザウイルスによるもの、
(2)細菌性肺炎などの2次感染によるもの、
(3)感染により引き起こされる宿主の過剰な免疫反応によるもの
──の三つの因子から形成されている。
佐藤氏は、「中でも宿主の過剰な免疫反応が重症化に最も関与しており、これをいかに制御するかが重要だ」と語った。

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図1 マウスインフルエンザ肺炎モデルでの経過(佐藤圭創ら、日本胸部臨床 2003;62:812-8.)

佐藤氏らのこれまでの研究で、マウスインフルエンザウイルス肺炎モデルにおいて、ウイルス量は第4病日でピークを迎え、第10病日には消失していくのに対し、肺炎はウイルスが減少しても増悪し、その後死亡率も上昇していくことが判明した(図1)。
さらに肺炎像、死亡率の動きと、フリーラジカルの生成がよく相関していた。

そこで佐藤氏らは、過剰な免疫反応に伴い生成されるフリーラジカルを抑制することが重症化の治療に結びつくのではないかと考え、同様のマウスモデルでスーパーオキサイド生成系と一酸化窒素(NO)生成系をフリーラジカル消去剤で抑制したところ、マウスの死亡率が改善した。
この結果、インフルエンザの重症化に対しては、抗ウイルス療法でなく、過剰な免疫を抑制することで治療できる可能性が示唆された。

臨床において過剰な免疫を抑制する手段として佐藤氏が注目したのが、エリスロマイシンやクラリスロマイシンなどの14員環マクロライド系抗生物質だ。
近年、抗菌活性だけでなく、サイトカイン生成阻害による免疫修飾作用、クロールチャネル阻害による気道分泌抑制作用、バイオフィルム形成阻害作用などが報告されており、びまん性汎細気管支炎(DPB)など慢性気道感染症の患者に少量長期投与すると、予後が大きく改善することが示されている。

実際、マクロライドを少量長期投与している患者では、インフルエンザに罹患しにくく、罹っても重症化しにくい傾向があるという。
そこで、マウスインフルエンザウイルス肺炎モデルにマクロライドを投与してみると、マウスの生存率が有意に改善した。
そのメカニズムを検討したところ、フリーラジカルを誘導するインターフェロン(IFN)-γの生成がマクロライド投与により抑制され、フリーラジカルの一種であるNOの生成やキサンチンオキシダーゼ(XO)活性(O2・-生成系)も減少することが確認された。

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図2 クラリスロマイシン(CAM)少量長期投与によるIFN-γ濃度、キサンチンオキシダーゼ活性(佐藤圭創ら、日本胸部臨床 2008;67:606-12.)

さらに、佐藤氏らはインフルエンザ感染患者で検討を行った。クラリスロマイシンを少量長期投与している慢性気道感染症患者と非投与患者がインフルエンザに感染したときの血清を採取し、IFN-γ濃度やNO代謝産物濃度、XO活性を比較した結果、クラリスロマイシン投与群においてIFN-γ濃度とXO活性が有意に低下し(図2)、NO代謝産物も改善傾向を認めた。
また、オセルタミビル、ザナミビルといった抗インフルエンザウイルス薬とクラリスロマイシンを同時に併用した場合にも、クラリスロマイシン併用群では抗インフルエンザ薬単独群に比べて同様の効果が認められた。

インフルエンザ感染におけるマクロライドの臨床効果については、佐藤氏らの研究のほかに、発熱抑制効果、肺炎抑制効果、咳の減少効果なども報告されている。
また、インフルエンザ感染早期にはインターロイキン(IL)-12やIFN-γの生成亢進による抗ウイルス効果を認めたとの報告もある。

「インフルエンザ感染早期にはウイルス感染が発症しないようにIL-12やIFN-γを上げ、感染後期には、逆にIFN-γなどの過剰産生を抑えてフリーラジカルによる組織障害を抑制するなど、人間の免疫反応を正常化するのがマクロライドの作用だと考えられる。今後はマクロライドの作用機序や臨床効果をさらに追究して、より効果の高いマクロライド系誘導体などの創薬につなげていきたい」と佐藤氏は話した。

ttp://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/200909/512233.html
出典 MN online 2009.9.11
版権 日経BP社



#山中・京大教授にラスカー賞、世界初のiPS細胞作成で
米ラスカー財団は14日、全身の様々な細胞に変化できる人間のiPS細胞(新型万能細胞)の作製に世界で初めて成功した山中伸弥・京都大教授(47)と、iPS細胞への道を開いた英ケンブリッジ大のジョン・ガードン博士(75)に今年のラスカー基礎医学賞を贈ると発表した。
1945年に創設された同賞は米国で最も権威ある医学賞とされ、受賞者のうち76人がノーベル賞に輝いている。ラスカー賞の日本人受賞者は6人目。

山中教授は2006年、マウスの皮膚細胞に4種類の遺伝子を導入、受精卵に近い状態に若返らせることに成功。
人間の皮膚細胞からも様々な臓器や組織の細胞に成長できるiPS細胞を作製した。

ガードン博士は、62年に細胞核の移植でカエルのクローンを作製。成熟した動物の細胞核を受精卵に近い状態にする「初期化」が可能と示し、iPS細胞作製につながる貢献をした。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/09/14/107665/?Mg=2e5318790768ad61d60583aa2ec5a190&Eml=31ef79e7aaf65fca34f0f116a57fd65d&F=h&portalId=mailmag
出典 読売新聞 2009.9.15
版権 読売新聞社


#新インフルで最年少24歳死亡 沖縄、基礎疾患ない女性
基礎疾患のない新型インフルエンザ患者の女性(24)=沖縄県=が15日、死亡したと同県が発表した。厚生労働省によると、国内の死亡患者では最も若く、基礎疾患のない患者の死亡は大阪府の男性(45)に続き2例目。
国内の死者は感染疑い例を含めて14人となった。県によると、直接の死因は、くも膜下出血。女性は8月26日から発熱し、人工呼吸器などで集中治療を受けたが改善せず、死亡した。
http://www.excite.co.jp/News/society/20090915/Kyodo_OT_CO2009091501000637.html
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by wellfrog3 | 2009-09-16 00:15 | 感染症

「新型ワクチン」接種施設 医療機関リスト公表へ

医療機関リスト公表へ、「新型ワクチン」接種施設
http://mrkun.m3.com/mrq/community/message/view.htm?cmsgId=200909090826382017&msgId=200909090829152569&mrId=ADM0000000
2009年09月09日

m3.com090909.pdf
「医療機関に従事する医師と看護師の数から推計したもの。あくまで試算でまだ確定ではない。全体では260万人から280万人いると想定されるが、そのうち誰を対象とするかは現在、調整中」(同省新型インフルエンザ対策本部)。

9月8日開催された都道府県対象の新型インフルエンザ対策課長会議で、新型インフルエンザワクチンの接種体制などについての説明が行われました。

今後、
(1)インフルエンザ患者の診療に従事する医療従事者、
(2)基礎疾患を有する患者、
については、全国の医療機関を対象に調査が行われる予定です。
(1)については、「診療に従事」なので、医師と看護師が基本。医療事務などの職員、薬局の薬剤師などは含まれないとのこと。

(1)医師会または市町村は、ワクチン接種を行う「受託医療機関」を取りまとめ、
(2)国(地方厚生局)が受託医療機関リストに基づき、当該医療機関と個別にワクチン接種等に係る委託契約を締結する、
(3)市町村はワクチン接種を受けられる時期や医療機関名を住民に周知、
といった体制が想定されています。
ワクチン接種の費用は対象者から実費徴収の予定。

その他、8日の課長会議の内容は、医療維新に掲載する予定です。
また、厚労省はワクチンの優先接種対象者について、9月13日12時までパブリックコメントを募集しています。


パブリックコメント
「新型インフルエンザワクチン(A/H1N1)の接種について(素案)」に関する意見募集について
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1050&BID=495090157&cmbKENSU=10&rdoSEARCH1=0&txtKeyword=&rdoSEARCH2=0&rdoSEARCH3=0&rdoSEARCH4=0&cmbYERST=&txtMonST=&txtDayST=&cmbYERED=&txtMonED=&txtDayED=&chkFUSHO=0000000033&hdnParentsCLS=Pcm1050&hdnBsSort=0&hdnKsSort=&hdnDispST=1&OBJCD=&GROUP=【参考資料1】新型インフルエンザワクチンに関する基礎資料
【参考資料2】「新型インフルエンザ(AH1N1)ワクチンの接種について(素案)」をみていただくために

20090908 新型インフルエンザ対策課長会議 資料.pdf
http://pub.idisk-just.com/fview/7WrD2Qs4D5uB70BztUa4Dco1a-TBRYnJRh2JO26VDOUHUK2SekTh3RHK0FwqgNGnYnnA9yUgXOCD-LoYoiZgCIwsP2ndTbh0fXscvElAJJeciJR8rRDcrm6CIM6FzORd/MjAwOTA5MDgg5paw5Z6L44Kk44Oz44OV44Or44Ko44Oz44K25a--562W6Kqy6ZW35Lya6K2wIOizh-aWmQ.pdf


【ワクチン接種をめぐる主な検討課題】
・ ワクチンの量的確保(ワクチンを輸入するか否か、輸入する場合には国内でどの程度、治験を行い承認するか、など)
・ ワクチン接種施設とワクチンの流通体制(医療機関以外に保健所などで接種する体制を構築するか、接種施設にワクチンをいかに効率的に供給するかなど)
・ 優先接種者(基礎疾患を有する人など)の中でも、特に優先すべき人の検討(今は「肝疾患」など「疾患群」でしか示していない。ワクチンはロット単位で順次出荷されるため、優先接種対象者の中でも、誰を特に優先すべきかなど)
・ 国民、医療機関などへの広報(優先接種対象者についての説明、ワクチンの有効性・安全性についての説明など)
・ 妊婦への説明(日本では、季節性インフルエンザの妊婦への接種は一般的に行われてこなかったが、日本産科婦人科学会の「産婦人科診療ガイドライン - 産科編2008」PDF:4,442KB)では、「インフルエンザワクチンの母体および胎児への危険性は妊娠全期間を通じて極めて低いと説明し、ワクチン接種を希望する妊婦には接種してよい」と記載)
・ 費用負担の在り方(国は、医療機関における実費徴収をできるだけ一律にするため、金額を提示する予定。国などが、低所得者などへの補助を行うかなど)
・ 同時接種の在り方(季節性と新型のワクチンを各2回接種すると、計4回になる。医療者および接種者の負担軽減のために同時接種を推奨するか、さらには1回接種で済む可能性はあるのかなど)
・ 接種後の調査体制(接種対象者の把握、有効性、安全性等情報の収集・分析など)
・ 補償の問題(副反応が生じた場合の、国、製薬企業、医療機関などの責任をどう考えるか、医薬品副作用被害救済制度以外に補償制度を作るか、など)
http://mrkun.m3.com/mrq/message/ADM0000000/200909140833297997/view.htm?msgSortBy=date&pageNo=&wid=20090914153115274


<番外編>
富士フイルム、H5N1インフルを高感度で検出=11年に商品化
富士フイルム(東京)は14日、インフルエンザの簡易検査で、従来の試薬の100倍の感度でウイルスを検出する技術を開発したと発表した。
H5N1型インフルエンザの診断用に、新技術を用いた試薬や装置を2011年秋に商品化する計画。発症後、ウイルス量が少ない早期でも、感染しているか否かをより高い精度で判定できるようにする。
http://www.jiji.com/jc/c?g=ind_30&k=2009091400523
出典 時事ドットコム 2009.9.14 15:22
版権 時事通信社

富士フイルム、銀塩技術でインフル検出、簡易検査の見逃し防ぐ
富士フイルムは9月14日、写真の現像に使う「銀塩増幅技術」を応用し、従来の100倍の高感度でインフルエンザウイルスを検出する技術を開発したと発表した。
簡易検査の精度を大幅に向上でき、発症直後の見逃しを防げるとみている。
 
現在流行している豚由来の新型インフルではなく、強毒性を持つ鳥インフル「H5N1」ウイルスの変異に備えて開発した技術。
ウイルスに別の物質を「標識」として結合させ、存在を発見しやすくする「イムノクロマト法」の精度を大幅に高める。この手法は以前からインフルの簡易検査で使われているが、発熱などの症状が出てから半日前後が過ぎないとうまく検出できず、感染を見逃すという問題があった。
 
富士フイルムの技術では「標識」となる金コロイドがウイルスと結合したあと、金コロイドの周りに銀を付着させてサイズを拡大し、より発見しやすくする。
こうした金コロイドの銀増感は白黒写真の現像の仕組みを応用しており、富士フイルムが写真や医療分野で蓄積してきた技術を生かしたという。
 
独立行政法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から、2011年2月までの期限で助成を受けて開発した。
富士フイルムでは新技術を採用した診断システムを2011年秋にも商品化する計画だ。
出典 nikkei BPnet 2009.9.14
版権 日経新聞社


<診察椅子>
先週の9月12日に当院へ来院された患者での簡易検査でインフルエンザB型が検出されました。
これから医療最前線はA型もB型も新型も何でもありの修羅場と化していきます。

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by wellfrog3 | 2009-09-15 00:23 | 感染症

厳格な血糖コントロール

堅く信じられている治療を変えさせるには、どれほど多くのエビデンスが必要か
How Much Evidence Do We Need to Change Practices in Which We Firmly Believe?
2009 July 30

2型糖尿病を長期にわたって罹患している患者のグリコシル化ヘモグロビン(HbA1c)目標値は7%とすべきか、6.5%とすべきか、もっと低くすべきか?
多くの臨床医は2型糖尿病患者に対する厳格なコントロールを信じているが、最近の複数の研究により、この治療は有益でないことが示されている。
最近発表された複数の解説でも、現行の考え方および治療に異議を唱えるようなエビデンスが挙げられている。

2型糖尿病患者を対象とした厳格な血糖コントロールに関する最初の大規模試験(1960年代に実施)では、経口血糖降下薬は、プラセボと比べて、より高い心血管死亡率と関連がみられ、微小血管合併症に関しては差異が認められなかった。
また、insulinも臨床上の利益を伴わなかった。

最近実施された3件の大規模ランダム化試験(ACCORD試験、ADVANCE試験、VADT試験)では、2型糖尿病を長期にわたって罹患している患者を対象とした厳格なコントロールは、全死亡率、心血管関連死亡率、脳卒中、切断術、また微小血管系の(代替エンドポイントではなく)臨床エンドポイントすら、低下させなかった。
これらの試験の特異的アウトカムにみられる差異は、治療法の差または試験参加者の糖尿病罹患期間に関連したのかもしれない。
なかには、強化治療を受けた患者の方が複合アウトカム(たとえば、「あらゆる糖尿病合併症」など)に至る人数が少なかった研究もあるが、その改善の大部分は非臨床アウトカム(偶発性蛋白尿など)であった。
厳格なコントロールは重度の低血糖症および体重増加を伴った。
10年前に発表されたUKPDS試験5では、新たに2型糖尿病と診断されて強化治療を受けた過体重でない参加者は、過体重でない対照患者に比べて、微小血管系のエンドポイント(「光凝固術を要する」症例を含むが、失明は含んでいない)に達する割合は低かったが、死亡率(心血管死亡率、糖尿病関連死亡率、または全死因死亡率)に差異は認められなかった。
過体重の参加者では、metforminの単独投与は長期死亡率および心筋梗塞発生率を低下させたが、sulfonylureaおよびinsulinの投与は長期死亡率および心筋梗塞発生率を低下させず、また、厳格なコントロールは微小血管合併症リスクを低下させなかった。
metforminとsulfonylureaの併用は、糖尿病関連の超過死亡および全死因の超過死亡を伴っていた。


複数の試験が厳格なコントロールを支持していないこと、厳格なコントロールにはコストと負担がかかること、およびそれに伴う害から、われわれは2型糖尿病患者に対して、心血管リスクの低減(とくに血圧とコレステロール値のコントロール)と健康な生活習慣を強調すべきである。

いくつかのエディトリアル執筆者グループは、1種類の薬物による治療で達成できる患者に対しては、HbA1c値の目標値を7.0%または7.5%に設定し、そうでない患者に対しては症状、副作用、治療負担、および患者の価値観と意向に応じて目標値を調整することを提案している。
解説の著者らは、治療ガイドラインのHbA1c目標値を7%未満にすべきではないとし、患者ひとりひとりに応じた治療を奨励するためには、パフォーマンスの指標に(たとえば7%未満の)下限を設けるよりも、(たとえば9%などの)上限を設けるべきであると提案している。

ランダム化試験の結果は、臨床上の重要な疑問に答えを与えてくれないことが多い。だが、今回の結果は、答えを与えてくれている。
われわれはその答えを無視すべきではない。
利益を示す臨床試験が数多く完了したのち、長い時間が経ってはじめて、新しい治療法が採用される。
同様に、すでにルーティンとなっている効果のない治療を、臨床医が放棄するまでには、利益がないこと、または有害でさえあることを示す試験が数多く必要とされるのかもしれない。
HaynesとHaynesは、「美しい仮説の心臓を、醜い事実で貫くにはどうすればよいのか?」と問いかけたうえで、「習慣という名の鎖は、断ち切るにはあまりにも強くなってしまうまでは、気づかないほど弱い」という詩を引用している。
社会心理学の文献によれば、人々は、ある考え方に反する証拠の山に直面した場合にも、その考え方に固執するものだという。
しかし、医師であり科学者であるわれわれは、これまでの考え方や診療が、新しいエビデンスによって一貫して否定される場合には、変更を受け入れるべきである。

— Richard Saitz, MD, MPH, FACP, FASAM
Published in Journal Watch General Medicine July 30, 2009



http://www.nankodo.co.jp/JWJ/archive/JW09-0730-01.html



<コメント>
糖尿病専門医に是非読んでいただきたい総説です。
数多くの辛口コメントが満載です。
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by wellfrog3 | 2009-09-14 00:02 | 糖尿病

TNF阻害薬とがんリスク

#がんリスク上昇、警告を TNF阻害薬でFDA
米食品医薬品局(FDA)は4日、日本でも使われている腫瘍(しゅよう)壊死(えし)因子(TNF)阻害薬と呼ばれる新しいタイプの関節リウマチ薬について、小児、青少年が使用した場合にがんの発症リスクが上昇するとして、注意書きで強く警告するよう製薬会社に指示した。

対象は、レミケード(一般名インフリキシマブ)、エンブレル(エタネルセプト)、ヒュミラ(アダリムマブ)など5種類。
いずれも、日本でも承認されているか、臨床試験が進められている。関節で骨を壊すTNFというタンパク質と結合して、その働きを抑える作用があり、関節リウマチのほかクローン病、潰瘍(かいよう)性大腸炎などに処方される。
ロイター通信によると、改善効果が高いため、米国で最も人気があるリウマチ薬となっている。

同局の調査では、TNF阻害剤を使用した小児、青少年のうち48人がリンパ腫を中心とするがんを発症。2年半使用した場合、がんのリスクが高まることが分かった。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/8/5/105361/
2009年8月5日 提供:共同通信社


<番外編>
#内部被ばくの"証拠"撮影 長崎大研究グループ
長崎原爆で死亡した被爆者の体内に取り込まれた放射性降下物が、被爆から60年以上たっても放射線を放出している様子を、長崎大の七条和子(しちじょう・かずこ)助教らの研究グループが初めて撮影した。
放射線を体の外側に浴びる外部被ばくと別に、粉じんなど「死の灰」による内部被ばくを裏付ける"証拠"という。

内部被ばくの実態は研究が進んでおらず、七条助教は「病理学の見地から内部被ばくの事実を証明することができた。
今後、健康への影響を解明するきっかけになるかもしれない」と話している。

七条助教らは、爆心地から0・5-1キロの距離で被爆、急性症状で1945年末までに亡くなった20代-70代の被爆者7人の解剖標本を約3年間にわたり研究。

放射性物質が分解されるときに出るアルファ線が、被爆者の肺や腎臓、骨などの細胞核付近から放出され、黒い線を描いている様子の撮影に成功した。
アルファ線の跡の長さなどから、長崎原爆に使われたプルトニウム特有のアルファ線とほぼ確認された。

鎌田七男(かまだ・ななお)広島大名誉教授(放射線生物学)は「外部被ばくであればプルトニウムは人体を通り抜けるので、細胞の中に取り込んでいることが内部被ばくの何よりの証拠だ。広島、長崎で軽んじられてきた内部被ばくの影響を目に見える形でとらえた意味のある研究だ」としている。
共同通信社 2009.8.10

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http://www.47news.jp/CN/200908/CN2009080701000061.html

<自遊時間> 
民主党が公約とする医学部定員の1.5倍増は、将来は現在の2倍を超える可能性さえあります。

医師数についての参考資料
都道府県別にみた人口10万対医師・歯科医師・薬剤師数の年次推移の分析
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/bunseki/04/03.html
参考統計資料
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/04/dl/s0423-9g_01.pdf
事務局参考資料
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/07/dl/s0730-22b.pdf
病院勤務医の負担に係る問題について
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/11/dl/s1102-3a_0001.pdf
医師の養成の変遷
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/06/dl/1-2-3b.pdf
統 計 表
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/06/toukei.html
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by wellfrog3 | 2009-09-13 00:03 | リハビリテーション科

新型インフルエンザワクチン 2009.9.12

新型インフル、ワクチン1回で効果
豪製薬大手が発表
豪製薬大手「CSL」は11日、自社製の新型インフルエンザのワクチンについて、1回の接種で9割以上の人に免疫を高める効果があったと発表した。

新型インフルエンザは、ほとんどの人に免疫がないため、ワクチンを2回接種する必要があると考えられていた。

同社のワクチンは、日本のワクチンと同じ製法で、免疫を高める添加剤も使用していない。
国産ワクチンについても、国立病院機構が臨床試験(治験)を計画しており、同じ効果が確認されれば、今年度内に1800万人という現在の見込みを超えて、3000万人以上に国産ワクチンを接種できる可能性がある。

同社は、豪州で18歳から64歳の健康な成人240人を対象に、新型ワクチンの治験を実施。通常の季節性用と同じ量を1回接種するだけで、3週間後に、97%が有効な免疫を獲得できた。重篤な副反応は報告されなかった。

国産のワクチンは、10月下旬から接種が予定されている。
国立病院機構の治験結果は10月中旬までにまとまる見込みで、同様な効果が確認されれば、2回接種を1回に変更できる可能性がある。輸入ワクチンの議論にも影響を与えそうだ。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/09/11/107529/?Mg=772ad19a9f7926d866fddc4cad6341cf&Eml=31ef79e7aaf65fca34f0f116a57fd65d&F=h&portalId=mailmag出典 読売新聞 2009.9.11
版権 読売新聞社


米の新型インフル抑制、人口7割に接種必要
米国での新型インフルエンザの流行を、例年の季節性インフルエンザ並みに抑えるには、人口の70%に予防接種をする必要があるとする試算を米ワシントン大学の研究チームがまとめ、11日付の米科学誌サイエンスに発表する。

研究チームは、今春の感染データなどをもとに新型インフルエンザが家庭や学校を通じて拡大する様子を予想。感染のピークが来る前の9月中旬から子供優先で接種を始め、最終的に人口の70%に接種できれば、流行は季節性並みで落ち着くと結論づけた。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/09/11/107503/?Mg=772ad19a9f7926d866fddc4cad6341cf&Eml=31ef79e7aaf65fca34f0f116a57fd65d&F=h&portalId=mailmag出典 読売新聞 2009.9.11
版権 読売新聞社


<番外編>
タミフル耐性「新型」、米で人から人へ感染か
インフルエンザ治療薬「タミフル」に対する耐性を獲得した新型インフルエンザのウイルスが、米国で、人から人へ感染した可能性が高いことが分かった。

米疾病対策センター(CDC)が10日、週報で発表した。

タミフルを製造しているスイスの製薬大手ロシュによると、耐性ウイルスは日米などで7日までに13件が報告されているが、いずれのケースも1人の患者から検出されただけで、周囲への感染は確認されていなかった。

CDCは、健康な成人にタミフルを事前に飲ませる「予防的投与」など、耐性ウイルスの出現をまねく過剰使用を控えるよう呼びかけた。

CDCの報告によると、米ノースカロライナ州でキャンプに参加していた10代の少女が7月8日、インフルエンザの症状を訴えた。
同じ小屋に泊まっていた別の少女も11日に発熱、2人からタミフルに耐性を持つ新型ウイルスが検出された。

キャンプ場では、6月から新型インフルが流行、発症していない子供や職員計600人以上が、感染予防のため10日間、タミフルやリレンザを服用した。

2人は、タミフル服用中にもかかわらず発症したため、医師が耐性ウイルスを疑い検査した。
キャンプ場では、ほかにも6人がタミフル服用中に発症。最初の少女からもう1人へ感染したか、別の患者から2人に感染したものとみられる。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/09/11/107502/?Mg=772ad19a9f7926d866fddc4cad6341cf&Eml=31ef79e7aaf65fca34f0f116a57fd65d&F=h&portalId=mailmag
2009年9月11日 提供:読売新聞


「オンライン請求はインセンティブで」民主党・鈴木議員
9月9日、レセプトオンライン請求義務化撤回訴訟の第1回口頭弁論が横浜地裁で開かれました。その内容は医療維新「原告らは保険医療機関なのか、立証を求めたい」をお読みいただきたいのですが、この日の口頭弁論で一番問題視すべきは、行政・司法当局の姿勢です。

まず行政当局。記事でも紹介しましたが、国が事前に提出した答弁書には、「原告ら全員が保険医療機関の指定を受けていることについて主張立証を求められたい」と記載されています。オンライン請求が義務化される対象は、「保険医療機関」。原告の名前として、住所や氏名等は記載していても、「保険医療機関の指定を受けている」ことを証明する資料は提出していません。
しかし、国民皆保険の日本の場合、大半の医師が保険診療を行っています。
そうではない医師が、今回の訴訟に加わることが想定されるのでしょうか。原告の弁護団団長の田辺幸雄氏は「裁判の引き延ばし」などと、国の姿勢を批判しています。

また9日の口頭弁論は、原告団側からの意見陳述だったのですが、代理人弁護士の小賀坂徹氏が訴状を引用してオンライン請求義務化の問題点を指摘しようとすると、「それは訴状に書いてある」と国側の代理人がさえぎろうとする場面も。当然ながら、小賀坂氏はそれに屈せず、弁論を続けました。その最後に、小賀坂氏は、「医療は診察室で行われている。会議室で行われているのではない」と結び、医療の現場にもたらす混乱を想像することなく、「霞が関」の会議室内での議論でオンライン請求義務化を決定した国を問題視しました。

次に裁判官。
地裁の法廷には3人の裁判官がいます。
しかし、裁判長と右陪席裁判官(傍聴席側からではなく、裁判長の側から見て右側に座っている裁判官)が、時々目を閉じていたのです。意識を集中していた、とは受け取れず、うたた寝しているのかとも思える状況でした。

今回、原告の医師が提訴した相手は国、つまり厚労省。行政による規制・管理が強い医療界。「厚労省を相手に訴訟することには様々な苦労、不安が伴う。それを乗り越えて提訴した意味を考えてほしい」(小賀坂氏)。

民主党は今回の衆議院議員選挙のマニフェストで、オンライン請求の「完全義務化」から「原則化」への変更を明記しています。
政権交代がまさに実現する今、オンライン請求の是非をめぐる議論の場は法廷でなく、政治に移ったという思いが、行政・司法当局にあったのかもしれませんが、真剣に原告の訴えに耳を傾ける姿勢がうかがえなかったことは批判されてしかるべきでしょう。

なお、民主党の参議院議員、鈴木寛氏に9月10日、この件について取材したところ、「義務ではなく、例えば、オンライン請求した医療機関には支払い期間を短縮するなど、インセンティブをつけて誘導する形にする」とコメントしました。
オンライン請求に対してインセンティブを設け、オンライン請求するか否かは各医療機関の選択に任せるというイメージです。
http://mrkun.m3.com/mrq/community/message/view.htm?cmsgId=200909101831146144&msgId=200909101832366331&mrId=ADM0000000


衆議院議員総選挙2009
「日医は選挙結果を真摯に受け止め、反省すべき」
民主党を支持した諫早医師会長・高原晶氏に聞く

http://www.m3.com/iryoIshin/article/107445/index.html?Mg=772ad19a9f7926d866fddc4cad6341cf&Eml=31ef79e7aaf65fca34f0f116a57fd65d&F=h&portalId=mailmag■今回の選挙結果を受け、「日本医師会は、政権与党を支持すると言っていたが、政権交代後はどうするのか」と疑問を投げかける。
今こそ、医師会・医師連盟はそのあり方を再考すべきである。
■今、日本医師会をはじめ、各医師会がすべきことは、今回の選挙結果を真摯に受け止め、反省することではないでしょうか。医師会は風が読めなかった。一般国民・世論と、医師会がここまで離れてしまったのですから、「患者さんの立場を考えて」という自民党支持理由は使えなくなったわけです。
■来年7月には参議院議員選挙が予定されていますが、既に日医は自民党参議院議員の西島英利氏の支持を打ち出しています。今年4月に日医の幹部が、長崎にも説明に来ました。その際、「政権与党が変わったら、どうするのか」と問いかけたのですが、「難しい問題」との返答のみでした。
■都道府県医師会は本来、郡市医師会の声を日医に伝えるのが役割です。しかし、実際には日医の方しか向いていないケースが多い。
■これまで自民党を応援してきて、何がいいことがあったのでしょうか。税制などでは優遇されていた面もあるのかもしれませんが、医療費抑制策が続き、結局、自分たちの首を絞めている政党を支援していたことになります。
■今は医師会も、医師連盟も区別はありません。しかし、医師会と医師連盟は本来、線引きすべきだと思います。今回の選挙は両者の役割を見直すいい機会になったのではないしょうか。



<きょうの一曲> Norwegian Wood 
The Beatles - Norwegian Wood (very rare)
http://www.youtube.com/watch?v=KkcRZSdc8us&hl=ja

Norwegian Wood (This Bird has Flown)
http://www.youtube.com/watch?v=KkcRZSdc8us&hl=ja

he Beatles - Norwegian Wood
http://www.youtube.com/watch?v=lY5i4-rWh44&hl=ja

Norwegian Wood 歌詞
http://beatlesbeatles.blog39.fc2.com/blog-entry-72.html

ノルウェーの森
http://ja.wikipedia.org/wiki/ノルウェーの森
■原題の“Norwegian Wood”が何を意味するか歌詞中に明確にかかれていないため、英語圏の人も一般的に『ノルウェーの森』のこと『ノルウェー製の家具』のことと聞き手のイメージによって二つに分かれているが、このwoodは『森』のことでも『家具』のことでもない。
(以下は余り紹介できない内容ですので、サイトでご覧ください)


<村上春 『ノルウェイの森』>
村上春樹『ノルウェイの森』
http://www005.upp.so-net.ne.jp/Kaede02/sakuhin2/norway.html

村上春樹『ノルウェイの森』の薄気味の悪さ(Ⅰ)
http://elder.tea-nifty.com/blog/2006/05/post_0e40.html

村上春樹氏「ノルウェイの森」初の映画化
http://sankei.jp.msn.com/culture/books/080731/bks0807310749000-n1.htm

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by wellfrog3 | 2009-09-12 00:07 | 感染症

新型インフルエンザ重症例へのリレンザ静注

医学ジャーナリストの大西 淳子氏がNM onlineの「海外論文ピックアップ」コーナーに書かれた興味深い記事が目にとまりました。
Lancet誌に掲載された
「H1N1 pneumonitis treated with intravenous zanamivir
という原題の記事の紹介です。



新型インフルエンザ重症例がリレンザの静注で回復
未承認の静注用ザナミビル(商品名リレンザ)が、オセルタミビル、ザナミビル吸入に反応しなかったハイリスク女性患者を重症肺炎から救ったと考えられる症例報告が、英London大学病院のI Michael Kidd氏らによりLancet誌電子版に2009年9月4日に報告された。

22歳の女性患者は、ホジキン病で、化学療法による好中球減少症を呈していた。
呼吸困難が進行し、両肺の浸潤影が見られたため、2009年7月8日にICUに入院。
パンデミックインフルエンザ(2009 H1N1)感染確定例で、オセルタミビル75mgの1日2回投与と広域スペクトルの抗菌薬の投与を行ったものの、反応しなかった。血液と気道から他の病原体は検出されなかった。

ICU入院3日目には侵襲的な換気が必要になり、肺保護的人工呼吸と酸素吸入を行った。

ヒドロコルチゾン50mg(1日4回)を3日目から13日目まで投与。用量は7日目から漸減した。

オセルタミビル75mg(1日2回)は、当初6日間、経鼻胃管を使って投与したが、10日目の時点でも、気管支肺胞洗浄液には高レベルのH1N1 RNAが認められた。

胃の吸引物が多かったことがオセルタミビルの作用を妨げた可能性を考慮して、6日目にザナミビルの吸入(15mgを1日2回)に切り替えた。15日目からは1日用量を増やした(15mgを1日4回)。

しかし、改善が見られず、16日目の時点でもウイルスRNAが引き続き高レベルに認められたことから、病院処方委員会の許可を得て、GlaxoSmithKline社から提供された静注用ザナミビル(未承認、600mgを1日2回)の投与を開始。
同時にメチルプレドニゾロンの投与も開始した。

48時間以内に改善が見られた。21日目には気管支肺胞洗浄液中のウイルス量が減少、同日中に抜管が可能になり、24日目には一般病棟に移ることができた。
抗ウイルス薬とステロイドの投与は、それぞれ26日目と28日目に中止した。

オセルタミビルは腸管から適切に吸収される必要があるのに、この患者は胃からの吸引物が多い状態にあった。炎症が強く無気肺の患者においては、吸入ザナミビルの効率良い吸収は期待できない。

高用量のザナミビル静注の安全性と、静注投与により気道上皮における濃度が効果が期待できるレベルに達することは、既に示されていた。今回の患者も有害事象なしに回復した。

1例ではあるが、重症例に対するザナミビル静注(単独または高用量メチルプレドニゾロン併用)の有効性と安全性を調べる研究を迅速に行う必要があるだろう、と著者らは述べている。

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/lancet/200909/512188.html
NM online 2009.9.8




<番外編>
インフルエンザ簡易検査キットが早くも足りない
和田眞紀夫(わだ内科クリニック院長)
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/opinion/mric/200909/512192.html
NM online 2009. 9. 9
■早い時期ではインフルエンザであってもキットで陽性にでにくい状況を踏まえて、アセトアミノフェンを処方して明日高熱が続いていたら検査しに来るように指示して帰宅させる。
■確実に1回」と考えて検査のタイミングを見計らっているのだが、検査を1日遅らせれば、抗インフルエンザ薬投与のタイミングも1日遅れている。
後で脳炎にでもなるようなことがあれば、あと1日早く診断して薬を始めていれば・・・などと後悔するようなことにもなりかねない。
■少なくとも現時点で検査キットがどのくらい生産・流通されているかの調査を行って、せめて医療関係者にはその情報を明らかにすべきではなかろうか。
必要があれば早急に増産を指示することも可能なはずだが、残念ながら現在始まっている第2波の新型インフルエンザ流行にはもう間に合いそうもない。
<コメント>
当院は十分な簡易検査キットを確保しています。
他の医療機関で数回にわたって同一患者に簡易検査を行っている場合があります。
はたしてコメントなどをつければ基金で過剰検査で削られることはないでしょうか。
以前、溶連菌の迅速検査を診断時と治癒判定時の2回行っていましたが、最近はバッサリ査定を受けます。

当院は、この記事と同じくインフルエンザに関してタイミングを見計らっての1回きりの検査としています。

記事では触れられていませんが、PCR法による新型インフルエンザ診断が一般医療機関に解放されていないことが不思議でなりません。
というのは、季節型インフルエンザが流行する時期になれば両者の鑑別が出来ずに大混乱が起きることは確実です。

検査するお役人の時間外手当稼ぎになっているという噂も聞かれます。
既得権益ということなら許されないことです。



<番外編>
高齢者の免疫機能低下、抗体作る細胞変質で 京大教授ら解明
高齢になると免疫機能が弱まる原因について、京都大の湊長博教授らがメカニズムを解明した。
免疫の中心的役割を果たすT細胞の多くが別タイプに変化し、病原体への対応能力を失うという。この変化を抑えられれば高齢者の感染症予防に役立つ。
成果は8日付米科学アカデミー紀要(電子版)に掲載される。
 
高齢者はインフルエンザなどのワクチンを注射しても効果が表れにくかったり、炎症を起こすとなかなか治らなかったりする。
免疫反応を起こす力が低下するためだ。
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090908AT1G0702607092009.html
出典 NIKKEI NET 2009.9.8
版権 日経新聞社



免疫老化原因リンパ球、京大チーム発見…除去で若返りも
年をとったり、白血病にかかったりした時に免疫力が低下する原因とみられる特定のリンパ球集団を、京都大医学研究科の湊長博教授(免疫学)らのチームが発見した。
免疫の老化はこれまで全体的な機能低下だろうと考えられていたが、このリンパ球を取り除くことで免疫機能が若返る可能性があり、高齢者の感染症予防やがん治療に新たな展望が期待できそうだという。
7日の米科学アカデミー紀要電子版に掲載された。
湊教授らは、免疫反応の司令塔の役割を果たすTリンパ球のうち、「PD1」というセンサー物質を表面に持つものが、老齢のマウスで非常に多いことを見つけた。
若いマウスではほとんどないが、加齢とともに増え、ヒトの60~70歳にあたるマウスでは約7割を占めていた。
このリンパ球は正常な免疫反応を全く示さず、がんの増殖や転移を促進する作用も持つ強力な炎症物質を大量に作っていた。

白血病の若いマウスでも、このTリンパ球が急増し、免疫力が低下していた。
http://osaka.yomiuri.co.jp/university/research/20090908-OYO8T00266.htm
出典 YOMIURI ONLINE 2009.9.8
版権 読売新聞社

悪玉リンパ球:免疫力低下させる 若返りも可能に? 京大院、マウス実験で発見
京都大大学院医学研究科の湊長博教授(免疫学)らの研究グループがマウスを使った実験で、年齢とともに増加し免疫力を低下させる特殊な「悪玉リンパ球」を見つけ、7日付の米科学アカデミー紀要(電子版)に発表した。
悪玉リンパ球の除去がヒトで可能になれば、がんの免疫療法の効率化や高齢者の感染症予防、「若返り」にもつながるとして注目される。

外部から病原体が侵入すると、胸腺で生まれる「Tリンパ球」が働き、体を守る。
研究グループはマウスのTリンパ球から、免疫反応をしない上、がん悪化の原因物質を作るPD-1陽性Tリンパ球(悪玉リンパ球)が生まれることを発見した。
http://mainichi.jp/select/science/news/20090908ddm012040114000c.html出典 毎日jp 2009.9.8
版権 毎日新聞社

細胞「悪玉」化で免疫老化 京大が変化解明
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2009090802000144.html
出典 CHUNICHI Web 2009.9.8
版権 中日新聞社

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■免疫機能の老化は、若い間だけ機能する胸腺から供給され、病原体への抗体を作る「Tリンパ球」(T細胞)の劣化などが原因とされてきたが、よく分かっていなかった。
■Tリンパ球は病原体に反応するごとに、その情報を長い間とどめる「記憶T細胞」に変化していく。
■湊教授らは、マウスで年齢ごとに状況を追跡。人間では中年以降にあたる生後12カ月前後から、記憶T細胞の2、3割に、何らかの原因で特殊な遺伝子が働き、免疫面の機能を失う一方、「オステオポンチン」という炎症物質を大量に出す未知の悪玉細胞に変化することを発見した。
老齢期の生後20カ月になると6割に達し、免疫機能の低下につながった。



<コメント>
同じ発表ををさまざまな報道で読み比べてみました。
普通、似たりよったりの内容ですが、この発表に対しては各紙の科学担当者が苦心して解説しているのが分かります。
各紙の力量比べが出来そうです。


<MR面談録 2009.9.10>
どうやら製薬メーカーは10月1日付の人事異動があるようです。
聞いたところでは新人教育が一段落したところがこの時期ということもあるようです。
今回の面接でも顔見知りのMRのお別れの挨拶と新顔の巡り逢いがありました。
いわゆる「引き継ぎ」です。

当院は面接は月1回です。
しかし10社に対して予約をとってもらった上でじっくり話しを聞きます。
そして忘年会を含めて年4回MRさんを交えて食事会をしています。

そんなわけでMRさんとは結構和気藹々です。


①ノバルティス
■ESC2009(バルセロナ)でのKYOTO HEART Studyの紹介。
■直接型レニン阻害剤 ラジレス錠150mg 発売準備中。

②アステラス
■ジェニナック錠
添付文書の副作用の欄に
9)幻覚、せん妄等の精神症状
10)痙攣
が追加された。
■インフルエンザ Q&A 2009年版 (有用情報あり)
■パンフ配布 「インフルエンザHAワクチンができるまで」
       「インフルエンザワクチンの有効性と適応」
       「高齢者のワクチンによるインフルエンザ予防の留意点」
       「インフルエンザパンデミックの歴史に学ぶ」

③万有
■インクレチンの紹介
■会員制医療情報サイト univadisの紹介。
■肺炎球菌ワクチン「ニューモバックスNP」品薄のお知らせ(お詫び?)。
現在供給ストップ。
次回供給は10月中旬。

④シオノギ製薬
文献紹介
■特集 ARBの選び方・使い方
    「心臓障害を伴う高血圧患者に対して」
■総説 イルベサルタンの腎保護作用を多面的に考える

⑤大正富山
■クラリスロマイシンの粘膜免疫増強作用とインフルエンザウイルスの感染抑制効果
■インフルエンザ感染における炎症制御

⑥グラクソ
■Medical Tribune 2009.8.6
特別企画 新型インフルエンザ〜今後の予測と対策、治療 
(松本慶蔵先生)

喘息患者にとってハイリスクなインフルエンザの流行に備え、喘息の自己管理を見直す 
(石原享介先生)

⑦大塚製薬

⑧アストラゼネカ

⑨帝人

⑩武田
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by wellfrog3 | 2009-09-11 00:11 | 感染症

RECORD試験

RECORD試験 〜2型糖尿病に対するrosiglitazoneの併用〜
心血管疾患リスクは従来治療薬と同等
ニューカッスル大学(ニューカッスル・アポン・タイン)のPhilip D. Home教授らは,2型糖尿病患者に対するrosiglitazoneと標準の経口血糖降下薬であるビグアナイド薬のメトホルミンまたはスルホニル尿素(SU)薬の併用投与は,心不全や骨折のリスクを増加させるが,心血管疾患(CVD)やCVD死のリスクは増大させないと,第69回米国糖尿病学会(ADA)年次集会で発表した。
今回の発表はRECORD*試験の平均5.5年間の追跡結果。詳細はLancet(2009; 373: 2125-2135)にも掲載された。

統計学的有意差認めず
Rosiglitazoneはチアゾリジン誘導体の一種で,血糖管理における有効性が多くの研究で確認されている。
しかし,同時に心筋梗塞リスクを増大させることを示唆する研究も複数見られるなど有害事象への懸念から使用が敬遠されてきた。
RECORD試験では,メトホルミンかSU薬のいずれかを服用し,平均HbA1C値が7.9%の2型糖尿病患者4,447例を,
(1)rosiglitazone併用群(2,220例)
(2)メトホルミン+SU薬併用群(対照群,2,227例)
−にランダム化割り付けし,CVDによる入院または死亡を1次エンドポイントとして検討を行った。
 
その結果,1次エンドポイントの発生は,rosiglitazone併用群の321例,対照群の323例で見られ,両群で統計学的有意差は認められなかった。
一方,心不全による入院または死亡は対照群の29例に対し,rosiglitazone併用群では61例と,対照群の2倍強であった。
さらに,rosiglitazone併用群では腕と下腿の骨折リスクが57%増大し,特に男性と比べ女性で著明にリスクが増大した(23%対82%)。

リスク踏まえた慎重投与を提案
Home教授は「rosiglitazoneの心血管イベントに対する影響が,他の血糖降下薬と同等であるという強いエビデンスが得られたことは有益である。
また,長期的な血糖管理がrosiglitazone併用群で有意に優れるという結果も注目に値する。
チアゾリジン系薬による骨折や心不全への影響は既に知られていたが,今回の研究は,rosiglitazoneの処方が安全でない糖尿病患者を見極めるのに有用なデータを提供するものだ」と述べている。
 
さらに,同教授は臨床におけるrosiglitazoneの使用法について「心不全の既往や心筋機能障害を起こす可能性のある患者には推奨できない。
また,骨折リスクの高い女性には慎重に投与すべきである」と指摘し,「今回の研究では,他の血糖降下薬と比べてrosiglitazoneが心筋梗塞リスクを若干増大させる可能性は完全に払拭できなかったものの,同薬投与で全体的な心血管疾患リスクと死亡リスクは増大しないことがわかった」と結論している。
 
マウントサイナイ病院とトロント大学(ともにカナダ・トロント)のRavi Retnakaran博士らは,同誌の付随論評(2009; 373: 2088-2090)で「rosiglitazoneは半量を用いれば,副作用は抑えつつ,有効性は半減するまでに至らないことが知られている。そのため,同薬(または同系薬のピオグリタゾン)を最大用量の半量用いた併用療法がよさそうだ」としている。

*RECORD
Rosiglitazone Evaluated for Cardiovascular Outcome and Regulation of Glycaemia in Diabetes
出典 Medical Tribune 2009.9.3
版権 メディカル・トリビューン社



<きょうの一曲>
The Beatles - And I Love Her
http://www.youtube.com/watch?v=96YQdiMV-Jc&feature=related



他にもブログがあります。
ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/
(循環器科関係の専門的な内容)
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21? http://wellfrog2.exblog.jp/
井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/
(内科関係の専門的な内容)

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by wellfrog3 | 2009-09-10 00:04 | 糖尿病

インフルエンザウイルス分離・検出速報2009.9.3

##最近罹患例のほぼ全例が新型インフルエンザ
#今シーズンのインフルエンザウイルス分離・検出速報
国立感染症研究所(感染研)は9月3日付の速報でインフルエンザウイルスの分離状況の結果を公表した。
それによると,今年(2009年)5~8月に各都道府県市の地方衛生研究所から報告された新型インフルエンザ(AH1pdm)検出例は44都道府県で5,376件を記録,今シーズン(2009/10年)の分離・検出例全体の89%を占めることがわかった。

最初に新型インフルエンザウイルス検出例が報告された2009年第19週(5月4日~10日)以降,その数は増加を続け,週あたりの報告数が増加し始めた6月末から7月以降は,検出例の多くが新型インフルエンザとなっていることから,感染研は最近のインフルエンザ患者のほぼ全例が新型に罹患しているものと見ている。

また,本日(9月4日)同研究所ホームページで更新されたインフルエンザ流行レベルマップによると,第35週(8月24日~30日)の定点あたり報告数は,沖縄で大きく減少したものの,依然警報レベルにあり,青森,栃木,和歌山を除く44都道府県で定点当たり報告数が1.00を超えているという。

出典 MT pro 2009.9.4
版権 メディカル・トリビューン社


<番外編>
医療関係団体
「医師が元気に働くための七か条」を提言
勤務医の健康の現状と支援のあり方調査結果を受け、日医委員会
http://www.m3.com/iryoIshin/article/106946/

◆ 医師が元気に働くための七か条
1. 睡眠時間を充分確保しよう
2. 週に1日は休日をとろう
3. 頑張りすぎないようにしよう
4. 「うつ」は他人事ではありません
5. 体調が悪ければためらわず受診しよう
6. ストレスを健康的に発散しよう
7.自分、そして家族やパートナーを大切にしよう
◆ 勤務医の健康を守る病院七か条

<コメント>
新着の「日経メディカル2009.9」に「患者をどう断る 救急医療再生のヒント」という特集が載っていました。
P55に大垣市民病院の小児科の夜間救急室の取り組みが出ていました。
内容は、市医師会に所属する小児科開業医に小児夜間救急室で診療してもらうよう協力を求めたというものです。
小児科標榜医の有志25人が週3回、18〜21時まで、交代で診察するというものです。

一見美談ではありますが、開業医はそんなに暇なんでしょうか。
小児科や産婦人科医の不足は理解できるのですが、勤務医は忙しい、開業医は暇という図式があるとすれば疑問です。
私は小児科医ではありませんが、もしこの地域の小児科医であるならば当番は固辞するつもりです。
この病院の取り組みは、病院へのコンビニ受診を容認するだけで病院への患者集中に拍車をかけます。

今回のこの記事とは関係ありませんが、勤務医でも暇な医師、開業医でも忙しい医師がいるということをマスコミはとりあげてくれません。
医師不足についても、「不足」ではなく「偏在」が本質的なことですから、安易に「医師不足」という言葉が使われることに抵抗があります。

<新型インフルエンザ 関連サイト>
#ワクチン接種施設、来月公表=新型インフル、1カ月半に2回−厚労省
新型インフルエンザ用ワクチンについて、厚生労働省は8日、10月中旬に接種を実施する医療機関名を公表することを明らかにした。
妊婦や基礎疾患(持病)がある約5400万人の対象者に、1カ月半の間に2回接種する方針も示された。
 
同省は同日、都内のホテルに自治体担当者を集めた会議で、10月下旬の接種開始に向けたスケジュールを説明。
市町村などを通じ、ワクチン接種を担当する医療機関の選定を急ぐよう求めた。
 
同省の説明では、希望するすべての医療機関でワクチン接種を認め、国と予防接種の委託契約を結ばせる。
9月末までに都道府県に医療機関を取りまとめさせた上で、10月中旬にホームページなどで全医療機関を公表する。施設数は季節性インフルエンザを上回り、全国で数千カ所に上る見通しだ。
 
接種は国の委託を受けた医療機関で行うのが原則だが、市町村への届け出を条件に、学校や保健所などでの集団接種も認めた。
その上で、同省は「集団接種は強制とならないように」と配慮を呼び掛けた。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009090800873
出典 時事ドットコム 2009.9.8

#ワクチン接種は実費負担=医療機関、予約制で実施−6千〜8千円か・新型インフル
新型インフルエンザ用ワクチンの接種費用について、厚生労働省は8日、接種を受けた患者や保護者から実費相当額を徴収することを決めた。
接種回数は2回で、負担額は計6000〜8000円になる見通しという。
 
同省は東京都内のホテルで同日、自治体の担当課長ら約220人を集めた会議を開催。
ワクチン接種方針案などの説明を行った。
 
同省が示した接種案によると、接種は国と委託契約を結んだ医療機関で実施。
医療機関側は母子健康手帳や健康保険証などで優先接種の対象者かどうかを確認した上で、ワクチンを接種する。
 
接種は国が委託した医療機関で、予約制で行うのを原則とした。かかりつけの病院で行うのが基本だが、主治医が発行した「優先接種対象者説明書」があれば、別の施設でも可能とした。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200909/2009090800400&rel=j&g=soc
出典 時事ドットコム 2009.9.8

#3月までに1200万人分=タミフルの供給計画−中外製薬
新型インフルエンザに有効な治療薬タミフルを国内販売する中外製薬は7日、来年3月までに1200万人分のタミフルを供給する計画を発表した。
 
同社によると、国や自治体の備蓄分や流通済みの在庫とは別に、来年3月までに1200万人分を新たに供給する。
昨シーズンの医療機関向け出荷量の3倍に相当するという。
 
厚生労働省によると、国と都道府県のタミフル備蓄量は、8月末現在で計約4095万人分。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200909/2009090700313&rel=j&g=soc
出典 時事ドットコム 2009.9.7

#新型インフル疑い患者が死亡=呼吸器疾患の90代男性−宮城県
宮城県は7日、新型インフルエンザに感染した疑いのある90代の男性が6日、入院先の病院で死亡したと発表した。
男性は呼吸器疾患の非結核性抗酸菌症の持病があり、死因は同症の悪化。感染ルートは不明という。
 
新型インフルエンザに感染したか感染の疑いのある人の死亡は国内で11人目。
 
県によると、男性は2007年12月、非結核性抗酸菌症と診断された。今年7月に入院し、8月30日に発熱、今月3日に簡易検査でA型陽性となり、6日夜に死亡した。
 
県は7日、新型かどうか確認するPCR検査を実施したが、反応が出なかったため、8日にも手法を変え再検査する。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200909/2009090700749&rel=j&g=soc
出典 時事ドットコム 2009.9.7


#厚労省が新型用ワクチン接種案 医療機関指定し予約制
厚生労働省は8日、新型インフルエンザ用ワクチンの接種について、国と委託契約を結んだ医療機関で、原則として予約制で行うなどとする方針をまとめた。
優先接種の対象者は、母子健康手帳や健康保険証などで確認する。

ワクチンの供給量が限られ、優先対象者に確実に接種する必要があることから、国が直接関与することにした。
都道府県や政令指定都市の担当者を集めて同日、都内で開催した全国会議で説明した。
席上、厚労省は接種料金について全国一律としたい考えも示した。

方針によると、地域の医師会が接種実施を希望する医療機関のリストを作成、機関数が不十分な場合は市町村が追加選定する。
国はこれらの医療機関と委託契約を結び、10月中旬をめどにリストを公表する。
接種は個人が医療機関に予約して受ける方式が原則だが、地域の実情により、医療機関以外での集団的な接種もあり得るとした。

ワクチンは、生産量に応じて国が都道府県ごとの配分量を決定。都道府県は接種対象者の人数を把握し、医療機関ごとの配分を決める。

優先対象者のうち妊婦や1歳未満の乳児の両親は母子健康手帳で、それ以外は健康保険証などで本人確認をする。
基礎疾患(持病)のある人が、かかりつけ以外の医療機関で接種を受ける場合には、主治医が発行する「優先接種対象者証明書」を持参する。

接種費用は実費相当額を徴収するが、低所得者については公費による負担軽減措置を検討する。
http://www.47news.jp/CN/200909/CN2009090801000700.html
出典 共同通信 2009.9.8

<コメント>
新型インフルエンザは国民の大半に基礎免疫がないため2回の接種が必要で、3~4週間の間隔を空けると効果が高いとされています。


<きょうの一曲> Goodbye
(audio) Chris Connor - Goodbye (1954)
http://www.youtube.com/watch?v=1uFCf_05OaE&feature=related

c0183739_874590.jpg

http://lastfizz.blog19.fc2.com/blog-category-5.html
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by wellfrog3 | 2009-09-09 00:41 | 感染症