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食事療法で乳がん再発予防

食事療法で乳がん再発予防の可能性
カリフォルニア大学デービス校(カリフォルニア州デービス)のEllen B. Gold教授らは,閉経後に顔面紅潮(ほてり)のない女性では乳がん再発予防に食事療法が有効である可能性があるとJournal of Clinical Oncology(2008; 3: 352-359)に発表した。

食事でエストロゲン上昇を抑制
ほてりは閉経後の女性で特有に認められるが,顔面紅潮の症状が出ない女性ではエストロゲン値が高いことは既に知られている。
また,ほてりのない早期乳がん歴のある患者では,ほてりのある患者と比べ再発率が高く,生存率が低いとの報告もある。
 
Gold教授らは,今回の「女性の健康的な生活と食事に関する研究(Women's Healthy Living and Eating study)」で,乳がん歴のある2,967例を対象に,食事療法群と,より管理の緩やかな食事摂取群(対照群)にランダム化割り付けした。
食事療法群では,果物,野菜,食物繊維を豊富に含み,低脂肪の食事を摂取させた。
 
その結果,ほてりのない女性での比較では,がんの種類および抗エストロゲン療法で調整後も,食事療法群における乳がんの再発率は対照群に比べて31%低かった。
また,ほてりのない女性に比べてほてりのある女性では有意に再発率が低かった。
 
この結果を踏まえ,同教授は「ほてりのない乳がん歴のある女性には,今回の研究で実施された食事療法が有用である可能性がある。
今回の結果を追認するため,さらに試験を行う必要がある」と結論付けている。

出典 Medical Tribune 2009.2.12
版権 メディカル・トリビューン社


<自遊時間 その1>
諸外国の研究では、こういったきわめて臨床的、すなわち日常臨床に役立つ内容のわかりやすい報告が散見されます。
衒学的な研究よりはるかに好感が持てます。

先生方のお手元にはすでにJSH2009が届いていると思いますが、内容が冗長でよく理解できません。
要するにどうなんだと言いたくなります。
「まとめ」的なものを是非つけて欲しいものです。

私の学生時代を振り返ってみると、日本語の医学書は今ほどには充実していませんでした。
日本語の内科学書もあったのですが、文献の引用が多く、ああでもないこうでもないといった内容でした。

安直本主体で勉強し、内容が明瞭な「ハリソン」や「セシル」の教科書(当時は訳本なし)で肉付けしました。
かえって効率的に内科の勉強が出来たのを覚えています。


<自遊時間 その2>
週間朝日2009.3.6に、短期集中連載「白州次郎」と免疫学者・多田富雄「昭和からの遺言」が掲載されています。
たまたま両方の記事に「プリンシプル」という言葉が出ていました。

前者では「自分の確固たる生き方の美学(プリンシプル)があるからこそ周囲の事情で考えがブレない」、後者では「石坂公成先生は、・・・リベラルアーツの理解があり、無欲恬淡で・・・常にプリンシプルに忠実で、しっかりした人間の形を持ち続ける、昭和の知識人の典型」といった使い回しがされています。

さて、多田富雄先生は自分が脳梗塞で倒れた経験も踏まえ、まさに白鳥の歌ともいうべき思いのたけを述べておられます。

以下に引用させていただきます。

市民は働いて適正な賃金を得る。
家業も、そんなものを守れば暮らしていける。
節約して暮らせば、普通に生きてゆけた。
時々は、家族でうなぎも食べられた。
実質経済が、庶民の生活を潤していたのです。

金融経済が実態経済を凌駕し、バーチャルな経済が広まったら、健康な中流が影が薄くなった。
貧困層ととてつもない富裕層の格差社会になってしまったのです。
それは、金銭だけの問題ではなくなり、心まで荒廃させてしまい、助け合いの精神などなくなった。
希望のない貧しい人と、経済至上主義者をつくり出しました。
昭和の世界では、両者とも「普通」じゃない、不健全な市民だったのです。

中流の条件は、平成になってからみんな崩壊しています。
まず「正業」としての職業としての職業が危うくなっています。
どの正業も破壊されてしまった。
農業も、酪農も、漁師も、町の商店も、みんな崩壊しているじゃないですか。
派遣社員とかフリーターなんて健康な正業とはいえない。政治が間違っているからです。

家族の形態も崩壊している。
3世代同居だったら、今の家庭問題の大半ほ起こらなかったでしょう。
介護も自宅でできる。
今の家族形態で育てられる子供たちは本当に心配です。
生きるための規範を学ぶ機会がない。
当たり前のことを知らずに育ったら、異常なことを平気でするでしょう。

まず、「普通」という規範がなくなった。
「当たり前」のことが通用しなくなった。
要するに小林秀雄の言った「常なるもの」を失ったのです。

<コメント>
この「常なるもの」が「プリンシプル」であると合点がいきました。



他にもブログがあります。
ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/
(循環器科関係の専門的な内容)
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~ http://wellfrog2.exblog.jp/
井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/
(内科関係の専門的な内容)
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by wellfrog3 | 2009-02-28 00:06